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外部サービス連携とは?仕組み・種類・採用業務での活用例を解説

採用業務では、応募者管理、面接、電話対応、応募者との連絡など、業務領域ごとに異なる専門ツールが使われます。

それぞれが独立して動いていると、同じ情報を複数のツールに入力する手間や、情報が分散して全体像が見えない問題が生じます。

こうした課題を解消する手段が、外部サービス連携です。

本記事では、外部サービス連携の基本的な概念から、できること・種類・メリット・採用業務での活用例まで幅広く解説します。

目次[非表示]

  1. 外部サービス連携とは
  2. 外部サービス連携でできる3つのこと
    1. ログイン・認証の統合
    2. サービスをまたいだ業務フローの自動化
    3. システム間のデータ自動同期
  3. 連携の主な種類
    1. API連携
    2. ツール標準の連携機能
    3. ノーコードツールを活用した連携
  4. 連携によって得られるメリット
    1. 手作業・二重入力が減る
    2. 対応漏れ・ミスが減る
    3. 情報がリアルタイムに反映される
    4. ツールを切り替えずに作業が完結する
  5. 採用業務における活用例
    1. 応募者情報を基幹システムへ連携する
    2. WEB面接ツールと連携する
    3. CTI・カレンダー・LINEと連携する
    4. CTI連携によるワンクリック架電
    5. カレンダー連携による応募者自身での日程確定
    6. LINE連携によるATS画面上でのやり取り完結
    7. AI面接・AIコールとの連携
    8. 営業・バックオフィス業務での活用
  6. 導入前に確認すべきポイント
    1. 対象サービスが連携に対応しているか
    2. 連携に開発が必要かどうか
  7. よくある質問
    1. 外部サービス連携に開発は必要ですか?
    2. 連携したいサービスが対応しているか確認する方法はありますか?
    3. 外部サービス連携にセキュリティ上のリスクはありますか?
  8. まとめ

外部サービス連携とは

外部サービス連携とは、利用しているシステムやアプリケーションと、外部の別サービスをデータや機能レベルで接続する仕組みのことです。

使用するサービスやツールの数が増えるにつれ、それぞれが孤立して動いている状態では情報の転記や二重入力といった手間が生じます。

近年はSaaSの普及によって業務ツールの選択肢が広がり、業務ごとに最適な専門ツールを使い分けるケースが増えています。その結果、ツール同士をつなぐ外部サービス連携の重要性も高まっています。

外部サービス連携は、こうしたツール間の断絶を解消し、データや処理をひとつながりにするために活用されています。

外部サービス連携でできる3つのこと

外部サービス連携でできること

外部サービス連携でできることは、大きく3つの領域に整理できます。

ログイン・認証の統合

外部サービス連携を活用することで、複数のサービスを単一のアカウントで横断的に利用できるようになります。

たとえば、社内の複数システムに一度の認証でアクセスできるシングルサインオン(SSO)は、採用担当者が応募者管理・面接・連絡用の複数ツールを使い分ける現場で、特に効果を発揮します。

サービスごとのIDとパスワードを管理する煩雑さを解消しつつ、セキュリティリスクの低減にもつながります。

サービスをまたいだ業務フローの自動化

外部サービス連携を活用することで、下記のような対応を人が手を動かすことなく実行できます。

  • 応募が入ったら、担当者へ自動通知する
  • 面接日程が確定したら、カレンダー登録とリマインドメールを自動送信する
  • 内定が決定したら、人事システムのステータスを自動更新する

一つひとつは小さな作業でも、件数が増えるほど削減できる工数は大きくなります。

システム間のデータ自動同期

たとえば「顧客情報を営業管理ツールとメール配信ツールの両方に保管している」など、複数のシステムで同じ情報を管理していると、一方の情報を更新したときにもう一方への反映を手動で行う必要が生じます。

外部サービス連携でシステム間を接続すると、どちらかを更新するだけでもう一方のシステムにも自動で反映されるようになります。

連携前

連携後

複数システムへの個別入力が必要

片方への入力が自動で反映される

どちらのデータが最新か不明

常に同じ情報を参照できる

更新漏れ・入力ミスが発生しやすい

情報を一元管理できる

更新漏れや入力ミスを防ぎながら、常に正確なデータを参照できる状態を維持できます。

連携の主な種類

外部サービス連携の種類

外部サービス連携の実現方法は主に3種類あり、それぞれ必要な技術知識や対応できる連携の幅が異なります。

API連携

APIとは、異なるシステム同士がデータや機能をやり取りするための接続口を指します。

多くのクラウドサービスはこの接続口を外部に向けて用意しており、それを利用することでシステム間を柔軟に連携させられます。

  • 自社開発のアプリとGoogleマップAPIを連携して、地図機能を組み込む
  • ECサイトと決済サービスをAPI連携して、決済処理を自動化する

連携できる内容の自由度が高い反面、設定や開発にある程度の技術的な知識が必要になるケースが多いです。

API連携について詳しくは下記記事をご覧ください。

ツール標準の連携機能

多くのクラウドサービスは、よく使われる外部サービスとの連携機能をあらかじめ標準搭載しています。

  • GoogleカレンダーとZoomの連携(予定作成時にZoom URLが自動発行される)
  • SNSと音楽アプリの連携(再生中の曲をSNSに共有できる)
  • 社内チャットとGoogleドライブの連携(ファイル共有の通知が社内チャットに届く)

管理画面上で接続先のサービスを選択し、必要な認証や設定を行うだけで連携が完了するため、開発の知識がなくても利用できます。

ノーコードツールを活用した連携

外部サービス連携は、ZapierやMakeといったノーコードツールでも連携可能です。「Aが起きたらBを実行する」といった処理を設定するだけで、サービスをまたいだ自動化を実現できます。

  • ECサイトで注文が入ったら、在庫管理システムのデータを自動で更新する
  • Gmailと社内チャットを連携し、特定の件名のメールが届いたら自動で社内チャットに通知する
  • 採用応募をトリガーに、担当者への通知と管理シートへの記録を実行する

カスタマイズ性はAPI連携よりは劣るものの、技術的な知識はほぼ不要で連携できるのが利点です。

連携によって得られるメリット

外部サービス連携のメリットは、単に「便利になる」という話にとどまりません。

外部サービス連携のメリット

ツール間の分断がなくなることで、作業効率・正確性・情報の鮮度・業務スピードの向上といったさまざまな利点があります。

手作業・二重入力が減る

複数のツールを使っていると、同じ情報を別々の場所にそれぞれ入力する作業が発生します。

外部サービス連携によってシステム間を接続すると、こうした二重入力や手動転記の手間を削減できます。

小さな作業の積み重ねが削減され、より重要な業務に時間を使えるようになります。

対応漏れ・ミスが減る

手作業が多いほど、入力ミスや対応漏れが発生するリスクは高まります。

外部サービス連携によって処理を自動化すると、人の手を介さずにデータの反映や通知が行われるため、入力ミスや対応漏れリスクを低減できます。

特に件数が多い業務や、複数人で対応している業務ほど、その効果は大きくなります。

情報がリアルタイムに反映される

手動でデータを連携している場合、システム間で情報にタイムラグが生じることがあります。

一方外部サービス連携を活用すると、片方のシステムで更新された情報が即座に連携先へ反映されるようになります。

常に最新のデータをもとに判断・対応できるため、情報の鮮度が求められる場面で特に有効です。

ツールを切り替えずに作業が完結する

複数のツールを使っている場合、作業のたびに画面を切り替えながら情報を確認するなど、業務フローが煩雑になりがちです。

外部サービス連携によってツール間を接続すると、普段使っているツールの画面上で関連する情報の確認や操作が完結するようになります。

作業の流れが途切れにくくなるため、業務全体のスピードが上がります。

採用業務における活用例

外部サービス連携は、業種や業務の種類を問わず幅広い場面で活用されています。ここでは、特にツールが分散しやすい採用業務を中心に、代表的な活用例を紹介します。

採用業務では、応募者管理・面接・電話対応・応募者との連絡など、業務領域ごとに異なる専門ツールが使われます。

採用管理システム(ATS)を起点に外部サービス連携を構築することで、採用担当者はATSの画面上から離れずに業務を進められるようになります。

応募者情報を基幹システムへ連携する

採用業務で集めた応募者情報やスタッフ情報は、最終的にkintone・Salesforce・派遣管理システムなどの基幹システムで活用されるケースが多くあります。

採用管理システムと基幹システムを連携させることで、求人媒体 → 採用管理システム(応募者管理・選考) → 基幹システム、というデータの流れが自動化されます。採用決定後のスタッフ情報や採用情報を再入力する必要がなくなり、担当者の工数が大幅に削減されます。

さらに、双方向連携にすることで、基幹システム側の最新情報を採用管理システムにも反映できます。これにより、下記のような活用が可能になります。

  • 過去応募者の掘り起こし:基幹システム側の最新情報をもとに、再アプローチ候補を採用管理システム上で抽出できる
  • 新規・既存の自動判定:応募があった時点で、基幹システム側に既存登録がある応募者かどうかを即座に判定できる

応募者情報を基幹システムへ一方通行で流すだけでなく、双方向で循環させることで、採用活動の質そのものが高まります。

WEB面接ツールと連携する

オンライン面接が一般化した現在、Zoom・Google Meet・TeamsなどのWEB面接ツールは採用業務に欠かせません。

採用管理システムとWEB面接ツールを連携させると、面接設定時にURLが自動発行され、応募者への案内メールに自動で挿入されます。

担当者がWEB面接ツールの管理画面を開いてURLを発行し、それをメールに貼り付ける、といった手作業が不要になります。

さらに、面接後の録画データや評価データを採用管理システム上に自動保存する運用にしておけば、面接の記録が応募者情報と紐づいて一元管理されます。

担当者は採用管理システムを開くだけで、応募から面接までの一連の情報を確認できます。

CTI・カレンダー・LINEと連携する

応募者とのコミュニケーションには、電話・スケジュール調整・チャットなど複数のチャネルが使われます。

それぞれのツールを採用管理システムと連携させることで、担当者の業務が採用管理システム1画面で完結するようになります。

CTI連携によるワンクリック架電

採用管理システムとCTI(電話制御システム)を連携させると、応募者リストの画面から、ボタン一つで発信できるようになります。

電話番号を手で入力する手間が省けるだけでなく、通話履歴が自動的に応募者情報と紐づいて記録されるため、担当者間の情報共有もスムーズになります。

着信時に応募者情報が画面に表示されるため、誰からの電話かを即座に把握できる点もメリットです。

カレンダー連携による応募者自身での日程確定

GoogleカレンダーやOutlookと連携させれば、応募完了時の自動返信メールに担当者の空き時間を表示できます。

応募者は空き枠の中から希望の日時をクリックするだけで、面接日程を自分で確定できます。確定した予定は担当者のカレンダーと採用管理システムの両方に自動登録されるため、日程調整の往復メールが発生しません。

LINE連携によるATS画面上でのやり取り完結

応募者との連絡手段としてLINEを活用するケースが増えていますが、担当者個人のスマートフォンでやり取りをすると、履歴が属人化してしまいます。

採用管理システムとLINEを連携させれば、ATSの画面上でLINEメッセージを送受信でき、やり取り履歴が応募者情報と紐づいて保存されます。担当者が不在でも、他のメンバーが履歴を確認して対応を引き継げるようになります。

AI面接・AIコールとの連携

近年、AI面接ツールAIコールを一次対応に活用する企業も増えています。

これらのツールを採用管理システムと連携させることで、AI面接のスコアやAIコールの結果が自動的に応募者情報に記録されます。人的リソースを本質的な面接業務に集中させられるため、採用活動全体の生産性が高まります。

採用業務で使われる主要ツールとの外部サービス連携については、採用管理システム「RPM」の機能紹介ページで詳しく紹介しています。

採用管理システムRPMの外部サービス連携機能を見る

営業・バックオフィス業務での活用

外部サービス連携は採用業務以外でも広く活用されています。

営業・CRM業務では、CRMとメールツールを連携して顧客とのメールのやり取りを商談履歴に自動記録したり、問い合わせフォームへの入力をトリガーにCRMへの顧客登録と担当者への通知を自動化したりといった活用が一般的です。

バックオフィス業務では、勤怠管理システムと給与計算ソフトを連携して勤怠データを自動反映したり、電子契約サービスと基幹システムを連携して契約締結後の情報登録を自動化したりといった活用が進んでいます。

いずれの業務領域でも、ツール間のデータ転記や確認作業を減らし、本質的な業務に時間を使えるようにするという点では共通しています。

導入前に確認すべきポイント

外部サービス連携を導入する前に、あらかじめ確認しておくべきポイントが2つあります。事前に把握しておくことで、導入後に想定外の手戻りが発生するリスクを減らせます。

対象サービスが連携に対応しているか

外部サービス連携を検討する際にまず確認すべきなのが、利用したいサービス同士が連携に対応しているかどうかです。対応していない場合、別の連携方法を検討するか、そもそも連携自体が実現できないケースもあります。

各サービスの公式サイトや管理画面上の連携機能一覧、あるいはサポート窓口への問い合わせで確認できる場合がほとんどです。

連携に開発が必要かどうか

連携の実現方法によって、必要なコストや工数は大きく異なります。

ツール標準の連携機能やノーコードツールを使う場合は開発不要で導入できますが、API連携を用いる場合は開発リソースが必要になります。

  • API連携:開発が必要
  • ツール標準の連携機能:開発は不要
  • ノーコードツール:開発はほぼ不要

「開発が必要かどうか」を事前に把握しておくことで、導入にかかる期間やコストの見通しを立てやすくなります。

API連携を検討する場合は、API連携の仕組みや実装の注意点をまとめた別記事もあわせてご参照ください。

よくある質問

最後に、外部サービス連携に関してよくある質問を取り上げます。

外部サービス連携に開発は必要ですか?

連携の方法によって開発の有無は異なります。

ツール標準の連携機能やノーコードツールを使う場合は、開発の知識がなくても設定だけで導入できます。一方、API連携を用いる場合は開発が必要になるケースがほとんどです。

▶︎採用管理システム「RPM」の外部サービス連携機能を確認する

連携したいサービスが対応しているか確認する方法はありますか?

各サービスの公式サイトで「連携機能」「外部サービス連携」といったページを確認するのが確実です。

対応サービスの一覧が掲載されていることが多く、連携方法や設定手順が記載されている場合もあります。記載が見当たらない場合は、サポート窓口に問い合わせてみましょう。

外部サービス連携にセキュリティ上のリスクはありますか?

外部サービスと接続する性質上、データの取り扱いには注意が必要です。

連携に際してアクセス権限の範囲が適切に設定されているか、連携先サービスのセキュリティポリシーが自社の基準を満たしているかを事前に確認しましょう。

特に個人情報を扱う採用業務では、連携先サービスのセキュリティ認証の取得状況や、アクセスログの管理体制もあわせて確認することをおすすめします。

まとめ

外部サービス連携を活用することで、手作業や二重入力の削減・対応漏れの防止・情報のリアルタイム反映など、業務全体の効率化につながります。

連携方法はAPI連携・ツール標準の連携機能・ノーコードツールの3種類があり、必要な技術知識やコストはそれぞれ異なるため、自社の状況や目的に合わせて適切な方法を選ぶことが重要です。

特に採用業務では、応募者管理・面接・電話対応・連絡など多くのツールが使われるため、採用管理システム(ATS)を起点に外部サービス連携を設計することで、担当者が複数のツールを行き来する必要がなくなり、採用活動全体のスピードと質が高まります。

採用ツール全体の選び方については、採用ツールの種類・選び方を解説した記事もあわせてご参照ください。

【採用管理システム「RPM」の外部サービス連携機能】

採用管理システム「RPM」は、kintone・Salesforce・派遣管理システムなどの基幹システム、WEB面接ツール、カレンダー、LINEなど、採用業務に必要な主要ツールとの外部サービス連携に対応しています。

応募受付から面接設定、基幹システムへの情報連携までを自動化し、採用業務全体の効率化を実現します。

自社の採用業務でどこまで自動化できるかを知りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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髙田輝之
髙田輝之
エン株式会社(旧・エン・ジャパン)、ゼクウで営業部長を歴任。 15年以上にわたりHR業界に携わり、企業の新卒・中途採用支援を中心に、採用戦略設計・広告運用・採用管理システム(ATS)導入・歩留まり改善など、採用領域全般の課題解決に従事。現在はゼクウにて、採用管理やHRテクノロジーをはじめ、人材採用から定着・育成までをカバーするHR全体の仕組み最適化をテーマに、記事企画・監修・執筆を行っている。現場で培った知見を活かし、複雑な人事課題を構造的に整理し、読者が正しく判断できる情報発信を心がけている。

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