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AIコールとは?仕組みや料金相場、選び方と活用事例まで解説

AIコールとは、AIが人に代わって電話の発信や応答を自動で行う仕組みです。

電話は今も主要な連絡手段ですが、ピーク時のつながりにくさ、営業時間外の取りこぼし、担当者への取次ぎといった負荷は、人手だけでは吸収しきれなくなっています。その一次対応を自動化する手段として、AIコールを検討する企業が増えています。

一方でAIコールは、対応できる業務も料金の考え方もサービスによって異なり、比較の軸がつかみにくい領域でもあります。

本記事では、採用管理システム「RPM」を提供する株式会社ゼクウが、AIコールの仕組みとできること、導入前に押さえておきたい注意点、料金体系とサービスの選び方、主要8サービスの比較までを解説します。

この記事の要点
  • AIコールは、番号を押して分岐させるIVRと異なり、相手が話した言葉から用件を判断して処理を進める

  • 応答の作り方には、あらかじめ用意した会話フローに沿うシナリオ型と、生成AIがその場で応答を組み立てる型がある

  • 料金は初期費用・月額・従量課金の3層で、代表電話向けの月額数千円台から、要件に応じた見積もりの大規模向けまで幅がある

目次[非表示]

  1. AIコールとは
    1. AIコールとIVR・ボイスボットとの違い
    2. AIコールの仕組み
  2. AIコールの主な機能とできること
    1. インバウンド(受電業務)でできること
    2. アウトバウンド(架電業務)でできること
    3. 通話後の記録・分析でできること
  3. AIコール導入で得られる4つのメリット
    1. メールやSMSでは届きにくい相手にも接触できる
    2. 電話対応にかかるコストの削減
    3. 応対品質の均一化とデータ活用
    4. 従業員の負担軽減
  4. AIコール導入前に押さえておきたい注意点
    1. シナリオ設計と運用に手間がかかる
    2. 電話だけで完結しない範囲を決めておく
    3. 音声認識の精度は通話環境や話し方に左右される
    4. 通話録音とデータの扱い、営業架電のルールを確認する
  5. シーン別のAIコール活用例
    1. 人材・採用領域:応募者への初動架電と面接設定
    2. 人材・採用領域:登録者や休眠候補者の掘り起こし
    3. 店舗・クリニック:予約の受付と前日リマインド
    4. 金融・保険:支払いのリマインドと各種案内
  6. AIコールサービスの選び方と比較ポイント
    1. 受電と架電のどちらが主目的かで候補を絞る
    2. 料金相場と費用の考え方
    3. 比較時に確認したい6つのチェック項目
  7. おすすめのAIコールサービス比較
    1. 受電を中心に自動化したい場合
    2. 架電を中心に自動化したい場合
    3. 受電と架電の両方に対応したい場合
  8. AIコールに関するよくある質問
    1. AIが電話に応対すると、相手に失礼だと思われませんか?
    2. いま使っている電話番号のまま利用できますか?
    3. 同時に何件までの電話を受けられますか?
    4. 小規模な会社でも導入できますか?
  9. AIコールで電話対応を自動化し、対応効率を高めよう

AIコールとは

AIコールとは、AIが人に代わって電話の発信や応答を自動で行う仕組みです。かかってきた電話に応答して用件を聞き取る受電(インバウンド)と、企業側から電話をかける架電(アウトバウンド)の両方に使われます。

呼び方はサービスによって幅があり、AI電話、ボイスボット、AI音声エージェントなどとも呼ばれます。いずれも音声のやり取りを自動化するという点は共通しています。

AIコールの特徴は、番号を押してもらうのではなく、相手が話した言葉から用件を判断して処理を進める点です。そのため、用件の振り分けだけでなく、予約の受付や意思確認のように会話が必要な業務まで自動化の対象になります。

AIコールとIVR・ボイスボットとの違い

AIコールと混同されやすいのが、IVR(自動音声応答)とボイスボットです。この3つは相手の操作方法と応答の作り方が違うと整理すると、区別がつきやすくなります。

区分

相手の操作

応答の作り方

向いている用件

IVR(自動音声応答)

プッシュボタンで番号を選ぶ

あらかじめ決めた分岐をたどる

用件の振り分け、定型の案内

シナリオ型のAIコール

音声で答える

あらかじめ用意した会話フローに沿って進む

予約受付、本人確認、督促など手順が決まった用件

生成AI型のAIコール

音声で答える

生成AIがその場で応答を組み立てる

言い回しの幅が大きい問い合わせ

ボイスボット

音声で対話する

シナリオ型・生成AI型など

問い合わせ対応、予約受付など

IVRは番号で分岐させる仕組みのため、選択肢が増えるほど階層が深くなり、目的の窓口にたどり着くまでに時間がかかります。AIコールは音声で用件を聞き取るので、階層をたどらせずに振り分けられます。

ボイスボットは、音声で自動対話するシステムを指す呼称です。AIコールと重なる領域が大きく、サービスによってはほぼ同じ意味で使われます。

AIコールとIVRは、どちらか一方を選ぶ関係とは限りませんIVRy(アイブリー)のように、プッシュ操作による分岐とAIによる音声対話の両方を機能として持ち、用件に応じて使い分けられるサービスもあります。

AIコールの仕組み

AIコールは、相手の声を文字にし、意味を判断し、音声で返すという3つの処理を組み合わせて動きます。

AIコールの3つの技術ステップを示す図。音声認識(ASR)で音声を文字化し、自然言語処理(NLP)で意図を理解し、音声合成(TTS)で応答を生成する流れを表している。

処理

担う内容

精度に影響する要素

音声認識

相手が話した音声を文字データに変換する

周囲の騒音、電波状況、話す速さ、専門用語や固有名詞

自然言語処理(NLP)

文字になった発話から用件を判断する

想定した言い回しの幅、業務知識の登録状況

音声合成

返す内容を音声に変換して発話する

抑揚や間の設定、読み上げ辞書の整備

この3つが短い時間で連携することで、相手の発話に応じて音声を返すやり取りが成立します。

3つのうち1つでも精度が落ちると、会話全体が成立しにくくなります。たとえば音声認識が型番や住所を取り違えると、その後の判断も応答も正しく動きません。専門用語の登録や読み上げ辞書の整備といった準備が、実際の使い勝手を左右します。

AIコールの主な機能とできること

AIコールでできることは、電話を受ける受電、電話をかける架電、通話後のデータ処理の3つに分かれます。

インバウンド(受電業務)でできること

受電では、かかってきた電話にAIが応答し、用件の聞き取りから振り分けまでを担います。主な使い方は次の通りです。

  • 営業時間外・休日の一次受付:担当者が不在の時間帯でも用件を聞き取り、記録して共有する
  • 予約の受付・変更・キャンセル:店舗やクリニックの予約業務を電話で完結させる
  • よくある質問への回答:営業時間や場所、手続き方法といった定型的な問い合わせに答える
  • 担当者への取次ぎと転送:用件を聞いたうえで、適切な部署や担当者へつなぐ
  • あふれ呼への対応:入電が集中して待たせてしまう時間帯に、AIが並行して応答する

受電で効果が出やすいのは、用件の種類がある程度決まっていて、繰り返し発生する電話です。逆に、状況の説明が長くなる相談や苦情は、人が引き取る前提で設計しましょう。

アウトバウンド(架電業務)でできること

架電では、企業側から相手に電話をかける業務を自動化します。リストを登録しておけば、担当者の稼働に関係なく発信できる点が受電との違いです。

  • 予約や来店の前日リマインド
  • 支払いや契約更新の案内
  • アンケート・調査
  • 見込み客への一次アプローチ(関心のある相手だけを担当者へ引き継ぐ)
  • 応募者や登録者への連絡

架電は相手の都合に関係なく発信するため、時間帯と頻度の設計が受電以上に重要になります。同じ相手に何度もかかる設定になっていないか、導入前に確認しておきましょう。

通話後の記録・分析でできること

通話が終わったあとの処理も、AIコールの機能に含まれます。通話を録音し、内容をテキストとして残せるサービスがあります。

  • 通話内容の文字起こしと要約
  • 対応履歴のCRMなど外部システムへの連携
  • 用件の種類や時間帯ごとの件数集計
  • 応答できた件数と、人に転送した件数の記録

電話は記録が残りにくい連絡手段ですが、AIコールを通すと通話内容がデータとして蓄積されます。どの用件で会話が止まったかを確認できるため、会話フローの見直しにも使えます。ただし、文字起こしや分析の範囲はサービスによって差があります。

AIコール導入で得られる4つのメリット

AIコールの導入で期待できる効果は、接触機会・コスト・品質・働き方の4つに整理できます。

メールやSMSでは届きにくい相手にも接触できる

メールやSMSは、受信箱や通知欄で他の情報に埋もれやすく、開封されないまま見過ごされることがあります。電話の着信は画面に表示されて呼び出し音が鳴るため、相手に気づかれやすい連絡手段です。

AIコール

SMS

メール

通知

着信として気づかれやすい

埋もれやすい

開封されにくい

主な活用法

リマインド、督促、営業

簡易通知、URL送付

資料送付、営業

受電側でも、営業時間外や混雑時にAIが応答することで、これまで取りこぼしていた入電を拾えます。架電では気づいてもらいやすく、受電では取りこぼしを減らせるという両面が、接触機会の拡大につながります

ただし、気づかれやすさは応答してもらえることを意味しません。知らない番号からの着信に出ない人もいるため、SMSやメールと併用する前提で組み立てましょう。

電話対応にかかるコストの削減

オペレーターを雇用して電話対応を維持するには、給与のほかに採用や研修の費用がかかります。一次対応をAIに任せれば、その分の人手を別の業務に振り向けられます。

ただし、すべての電話を自動化できるわけではありません。削減できる金額は、いま電話対応にかけている人件費と、AIで代替できる件数の割合で決まります

まず用件の内訳を洗い出し、そのうち何割をAIに任せられるかを見極めましょう。入電件数と1件あたりの対応時間がわかれば、削減できる工数を計算できます。

応対品質の均一化とデータ活用

人が対応する場合、経験や状況によって応対の内容にばらつきが出ます。AIコールは設定した通りに応答するため、対応の振れ幅を抑えられます。

さらに、通話内容をテキストとして蓄積できるため、問い合わせの傾向を集計して案内文や会話フローを見直せます。

均一化の効果は、設定した内容が適切であることが前提です。誤った案内を設定すれば、それが均一に繰り返されます。定期的に通話ログを確認し、内容が実態と合っているかを人が判断して更新する運用にしておきましょう。

従業員の負担軽減

電話対応、とくに督促や苦情の一次対応は、担当者の精神的な負担が大きい業務です。定型的な一次対応をAIに任せることで、その負担を減らせます。

電話が鳴るたびに作業が中断される状態も、集中を削ぐ要因になります。AIが一次対応を担うと、担当者は判断や交渉が必要な通話に時間を使えます

一方で、AIが対応しきれなかった通話は人に回ります。誰がどのタイミングで引き取るのかを決めていないと、負担が特定の担当者に偏ることがあります。

AIコール導入前に押さえておきたい注意点

AIコールは、導入すれば電話業務がなくなる仕組みではありません。運用を始める前に、次の4点を確認しておきましょう。

シナリオ設計と運用に手間がかかる

導入時に必要になるのは、どの用件をAIに任せ、どう聞き取り、どこで人に渡すかを決める作業です。この会話フローを組み立てる工程に時間がかかります。

しかも、一度で完成することはほとんどありません。実際の通話ログを見ると、想定していなかった言い回しや、会話が途中で止まる箇所が見つかります。

運用開始後にログを確認して調整する時間を、あらかじめ確保しておく必要があります。導入までの期間もサービスによって幅があり、番号を発行して設定するだけで使えるものから、要件の整理とシナリオ構築に1〜2か月程度かかるものまであります。

電話だけで完結しない範囲を決めておく

AIコールで対応できるのは、聞き取る内容と手順を定義できる用件です。例外的な相談や、事情を踏まえた判断が必要な用件は、人が引き取ることになります。

詳細な案内やURLの送付も、音声には向きません。予約の確定内容や資料の送付は、SMSやメールに渡す設計が現実的です。組み合わせ方の例は次の通りです。

  • AIコールで架電し、応答がなかった相手にだけ、用件をまとめたSMSを送る
  • AIコールで日程を確定させ、日時や場所、URLはメールで送る
  • 受電で用件を聞き取り、手続きページのURLをSMSで案内する

どれか1つのチャネルに寄せるのではなく、役割を分けて組み合わせると、取りこぼしを減らせます

音声認識の精度は通話環境や話し方に左右される

音声認識は、周囲の騒音や電波状況、話す速さ、言いよどみの影響を受けます。とくに型番、住所、氏名のような固有名詞は、取り違えが起きやすい部分です。

対策として確認したいのは、専門用語や自社の商品名を辞書に登録できるか、聞き取れなかったときに聞き返す動きを設定できるかという点です。

精度は資料上の数値ではなく、自社の用件と実際の話し方でデモを試して確かめましょう。多くのサービスがデモ用の電話番号や無料トライアルを用意しています。

通話録音とデータの扱い、営業架電のルールを確認する

AIコールは通話を録音し、内容をテキストとして蓄積します。この音声データを何に使うのかを整理し、自社が公表している個人情報の取り扱い方針の範囲に収まっているかを確認しておく必要があります。

消費者に対して商品やサービスの勧誘を目的に架電する場合は、特定商取引法の電話勧誘販売にあたることがあります。同法では、勧誘に先立って事業者の名称、勧誘を行う者の氏名、商品やサービスの種類、勧誘が目的である旨を告げることが求められ、契約しない意思を示した相手への再勧誘は禁止されています。

AIが読み上げる冒頭のあいさつに、これらの項目が含まれているかを確認しておきましょう。なお、営業のために、または営業として締結する取引は同法の適用除外とされているため、事業者向けの架電と消費者向けの架電では前提が変わります。

※出典:消費者庁「電話勧誘販売

シーン別のAIコール活用例

AIコールは業種を問わず使われますが、成果が出やすいのは、同じ用件が繰り返し発生する電話業務です。

人材・採用領域:応募者への初動架電と面接設定

求人への応募は、平日の日中だけに発生するわけではありません。週末や夜間に届いた応募は対応が後回しになりやすく、連絡が遅れるほど他社の選考が先に進みます。

AIコールを使うと、応募が登録された時点で自動的に架電し、応募内容の確認から面接日程の案内までを進められます。担当者は、つながった候補者への対応に時間を使えます。

採用管理システムと連携し、応募情報の登録をきっかけに自動発信する仕組みも提供されています。サービスによっては、初回の架電でつながらなかった候補者に、一定期間を空けて再度架電する運用も設定できます。

採用領域で効きやすいのは、応募から最初の連絡までにかかる時間を短縮できる点です。

人材・採用領域:登録者や休眠候補者の掘り起こし

派遣や人材紹介では、登録済みで一定期間動きのない求職者への再アプローチが継続的に発生します。メールやSMSでの案内は工数が小さい一方、反応が得られないまま送信件数だけが積み上がることもあります。

受電と架電の両方に対応するAIコールサービスでは、対象者への架電から折り返しの受電までを自動化できます。反応があった人だけを担当者が引き取る運用にすれば、限られた人数でも対象を広げられます。

掘り起こしでは、連絡できる件数そのものが成果を左右します

ただし、連絡の頻度と時間帯はあらかじめルールを決めておきましょう。記録されている希望条件や過去の連絡履歴をもとに対象を絞ると、必要のない架電を避けられます。

店舗・クリニック:予約の受付と前日リマインド

飲食店や美容室、クリニックでは、予約の電話が営業のピーク時間と重なります。接客や施術の途中で電話を取れず、そのまま予約を逃すこともあります。

AIコールは、こうした時間帯や営業時間外の予約を受け付け、来店前日のリマインドまで自動化できます。予約は用件の型が決まっているため、自動化しやすい業務です。

注意したいのは、予約台帳や店舗システムとの連携範囲です。AIが受け付けた予約を人が手作業で転記する運用になると、削減できるはずの工数が残ります。連携できるシステムはサービスによって異なるため、導入前に確認しましょう。

金融・保険:支払いのリマインドと各種案内

支払期日の案内や契約更新の連絡は、件数が多く、連絡すべき期日が決まっている業務です。担当者が架電すると対応できる時間帯が限られますが、AIコールなら対象者にまとめて連絡できます。

金額や契約内容といった機微な情報を扱うため、本人確認の手順とセキュリティ要件の確認が前提になります

本人確認の方法を用意しているか、通話データをどこに保管するかは、サービスによって差があります。社内の情報管理のルールに照らして、要件を満たすかを確かめましょう。

AIコールサービスの選び方と比較ポイント

AIコールのサービスは、対応できる業務も料金の考え方も一様ではありません。次の順で絞り込むと判断しやすくなります。

受電と架電のどちらが主目的かで候補を絞る

最初に決めるのは、電話を受ける業務を自動化したいのか、こちらからかける業務を自動化したいのかです。サービスによって得意な側が分かれます。

主な目的

想定する業務

確認したいこと

受電を自動化したい

代表電話の取次ぎ、予約受付、問い合わせ対応、あふれ呼対策

同時に受けられる回線数、転送先の設定、営業時間の判定

架電を自動化したい

リマインド、督促、掘り起こし、一次アプローチ

一度に発信できる件数、再架電の設定、架電結果の記録

両方を自動化したい

受電と架電が混在する業務

双方の機能が同じ管理画面でつながるか

規模の観点も判断材料になります。代表電話の取次ぎが中心であれば手軽に始められるサービスで足りますが、月に数万件の入電を扱うなら、既存のPBXやCTIとの連携が前提になります。

機能の多さではなく、自社の主目的に合っているかで絞り込みましょう

料金相場と費用の考え方

AIコールの料金は、初期費用、月額の基本料金、通話量に応じた従量課金の3つで構成されるのが一般的です。

費用の種類

内容

確認したいこと

初期費用

導入時の設定やシナリオ構築にかかる費用

0円のサービスから数十万円かかるサービスまで幅がある

月額基本料金

契約プランに応じて毎月かかる費用

回線数や機能で段階が分かれるか、最低契約期間があるか

従量課金

通話時間やコール数に応じてかかる費用

課金の単位が分単位か件数単位か、通話料が別途かかるか

料金を公開している主要サービスを比較すると、料金水準は用途や提供範囲によって、おおむね3つのタイプに分けられます。

代表電話の取次ぎや一次受付を中心とするサービスでは月額数千円台から利用できるものがあり、機能や利用規模によって月額数万円程度まで広がります。コンタクトセンターなど個別構築を伴うサービスでは、月額数十万円規模または個別見積もりとなるケースもあります。

無料で試せるプランを用意しているサービスもあります。一方、コンタクトセンター向けの大規模なサービスは、要件に応じた見積もりとしているものが多いです。

比較の軸は月額だけではありません。通話料や電話番号の維持費が別途かかるサービスもあるため、想定する通話件数を置いて総額で比べましょう。

※出典:ミライAI「プラン・費用
※出典:IVRy「
料金プラン

比較時に確認したい6つのチェック項目

サービス資料は、次の6項目をそろえて読み比べると差が見えます。

  • 機能:自社の目的に合った機能が揃っているか。外部システムとの連携可否、通話内容のテキスト化や分析の範囲
  • 料金体系:コスト構造が自社の利用量に適しているか。初期費用と月額基本料金、固定制か従量課金制か、最低契約期間やオプション料金
  • 音声品質:顧客にストレスを与えないか。選べる音声の種類やトーン、音声合成の自然さ
  • 操作性・分析機能:専門知識がなくても使えるか。会話シナリオの作成や編集の方法、通話履歴の検索やデータの書き出し
  • サポート体制:導入後も運用できるか。初期設定やシナリオ設計の支援、効果測定や改善提案の有無
  • セキュリティ:顧客情報を安全に扱えるか。個人情報を扱ううえでの対策、プライバシーマークやISMSなどの認証の有無

この6項目は、資料の比較だけでは判断しきれません。とくに音声品質と操作性は、デモや無料トライアルで実際に触れて確かめる必要があります。

なお、採用管理システム「RPM」はAIコールサービスとの連携機能を提供予定です。採用業務におけるAIコールの導入を考えている方は、合わせてご検討ください。

▶︎AIコール連携機能を詳しく見る

おすすめのAIコールサービス比較

比較の対象は、電話業務の自動化を主目的として提供されているサービスです。受電と架電の対応範囲、料金情報の公開状況、外部システムとの連携、公表されている実績の4点を観点に選びました。

サービス名

提供会社

対応領域

料金

IVRy(アイブリー)

株式会社IVRy

受電中心

フリー0円/月、スターター月額3,980円〜、アドバンス月額10,480円〜(税抜・月払い)

ミライAI

株式会社ソフツー

受電中心

BASIC月額4,980円、PRO月額30,000円、ENTERPRISE月額200,000円〜(税別)

LINE WORKS AiCall

LINE WORKS株式会社

受電

定額制(要問い合わせ)

AI Worker VoiceAgent

株式会社AI Shift

受電

要問い合わせ

nocall.ai

nocall株式会社

架電中心

初期費用+月額+従量課金(要問い合わせ)

Mico Voice AI

株式会社Mico

受電・架電

AI受電は初月無料、2か月目以降は月額固定費なしの接続数課金(通話料2円/分ほか別途)。架電を含むプランは要問い合わせ

commubo(コミュボ)

株式会社ソフトフロントジャパン

受電・架電

応答時のみの従量課金(要問い合わせ)

PKSHA VoiceAgent

株式会社PKSHA Technology・株式会社PKSHA Associates

受電・架電

要問い合わせ

※各サービスの公式サイトに掲載されている情報をもとに作成(2026年8月時点)

受電を中心に自動化したい場合

代表電話の取次ぎや問い合わせ対応など、かかってくる電話を減らしたい場合の候補です。料金を公開しているサービスが多く、比較しやすい部類に入ります。

IVRy(アイブリー)

IVRy(アイブリー)は、30着電までのフリープランを用意し、初期費用0円・最短5分で利用を開始できるサービスです。通話録音と文字起こし、SMS送信、予約台帳との連携などを備え、飲食や宿泊、交通など幅広い業種で導入されています。累計アカウント数は60,000件です(2026年5月時点)。

ミライAI

ミライAIは、代表電話の取次ぎと不在時の折り返しに絞ったサービスです。BASICは月額4,980円で初期費用は0円、PROは月額30,000円で初期費用も30,000円かかります。導入実績は650社です(2026年6月時点)。

LINE WORKS AiCall

LINE WORKS AiCallは、大規模なコンタクトセンターを持つ企業向けのサービスです。既存のPBXやCTIと連携でき、対応コールが増えても料金は変わらない定額制です。電話対応の実績は年間3,000万件にのぼります。

AI Worker VoiceAgent

AI Worker VoiceAgentは、用件の特定に特化したAIエージェントで対話を進めるサービスです。型番のヒアリングや日程調整など、目的別のエージェントを組み合わせて使います。同時接続は50回線が標準です。

架電を中心に自動化したい場合

リマインドや督促、掘り起こしなど、こちらからかける電話を増やしたい場合の候補です。架電では、一度に発信できる件数と、結果をどう記録するかが選定の軸になります。

nocall.aiは、生成AIによる応答で架電業務を自動化するサービスです。CRMとのAPI連携やカレンダー連携、会話履歴の文字起こしに対応し、受電にも使えます。プロンプトを編集して応答の方針を調整でき、導入までの期間は平均1か月程度です。

受電と架電の両方に対応したい場合

問い合わせ対応と発信業務の両方を1つのサービスでまかないたい場合の候補です。両対応をうたうサービスでも、受電と架電のどちらに軸足があるかは製品ごとに異なります

Mico Voice AI

Mico Voice AIは、架電と受電の両方に対応し、人材業界の会話パターンを学習した対話設計を特徴とするサービスです。営業時間外の自動応対、ホットリード転送、通話中のSMS自動送信、LINE誘導連携などを備えています。架電した結果は蓄積・可視化され、次のアプローチの組み立てに使えます。提供元の株式会社Micoは、プライバシーマークとISO/IEC 27001を取得しています。

commubo

commuboは、シナリオ型と生成AI型を業務に応じて使い分けられるサービスです。BIZTELやGenesys Cloudなど、検証済みのCTI・PBXと連携できます。課金は応答した通話時間のみが対象で、待機時間には費用がかかりません。導入実績は400社以上です。

PKSHA VoiceAgent

PKSHA VoiceAgentは、ノーコードで編集できる対話フローと生成AIを組み合わせたサービスです。入電を窓口へ振り分けるAI-IVRプランと、特定の用件を自動化する自動応答プランの2つが用意されています。富士キメラ総研の2026年の調査では、ボイスボット市場でシェア24.7%を占めています。

AIコールに関するよくある質問

AIが電話に応対すると、相手に失礼だと思われませんか?

用件によって受け取られ方が変わります。予約や在庫確認のように手続きが決まっている電話では、待たされずに済むことが利点になる場合もあります。

一方、苦情や込み入った相談では、人の対応が求められます。冒頭でAIが応対していることを伝え、人につないでほしいと言われたらすぐ転送する設計にしておきましょう。

いま使っている電話番号のまま利用できますか?

サービスによって方式が異なります。新しく発行された番号に既存の番号から転送して使う形が一般的で、既存の番号をそのまま移す番号ポータビリティに対応するサービスもあります。

番号の種別や方式によって開通までの日数が変わるため、導入を決める前に確認しておくと安心です。

同時に何件までの電話を受けられますか?

契約する回線数によって決まります。数十回線を標準で用意しているサービスもあれば、回線数に応じて料金が変わるサービスもあります。入電が集中する時間帯の件数を数えたうえで、必要な回線数を見積もってもらいましょう。

小規模な会社でも導入できますか?

中小企業や店舗を想定したプランを用意しているサービスがあり、申し込みから短時間で使い始められるものもあります。専任の情報システム担当がいない場合は、管理画面から会話フローを自社で編集できるかを基準に選ぶとよいでしょう。

AIコールで電話対応を自動化し、対応効率を高めよう

AIコールは、番号を押させるIVRと異なり、音声のやり取りで用件を聞き取って処理する仕組みで、受電と架電の両方に使える

  • 効果が出やすいのは用件の型が決まっていて繰り返し発生する電話。例外的な判断が必要な用件は人が引き取る前提で設計する
  • 料金は初期費用・月額・従量課金の3層。代表電話向けの月額数千円台から、要件に応じた見積もりの大規模向けまで幅がある

電話業務の自動化は、すべてを置き換える取り組みではありません。AIに任せる範囲と人が担う範囲を分け、SMSやメールと役割を組み合わせることで、限られた人数でも対応できる件数を増やせます。

まずは、いま鳴っている電話の用件を種類ごとに数え、どれが繰り返し発生しているかを整理するところから始めましょう。

採用の現場でも、応募者への初動連絡が結果を左右します。採用管理システム「RPM」は、業界最大級となる400以上の求人媒体と連携し、応募の受付から初回連絡、面接日程の調整までを自動化できます。

応募者への連絡手段としてAIコールを組み合わせるAIコール連携も予定しているため、採用業務でAIコールを活用する際は、ぜひご検討ください。

AIコールと組み合わせて採用対応を自動化する仕組みを確認
「AIコールで架電は自動化できたが、その後の面接予約・追客もまとめて自動化したい」という方に向けて、RPMの応募対応自動化機能の詳細をまとめた資料を無料で公開しています。
  • 応募受付~面接予約までの自動化フロー
  • 未返信者への自動追客の設定例
  • 24時間365日止まらない面接予約の仕組み
採用業務の改善を検討されている方はぜひご活用ください。
RPM応募対応の自動化機能の図
髙田輝之
髙田輝之
エン株式会社(旧・エン・ジャパン)およびゼクウで営業部長を歴任。 15年以上にわたりHR業界に携わり、企業の新卒・中途採用支援を中心に、採用戦略設計・広告運用・採用管理システム(ATS)導入・歩留まり改善など、採用領域全般の課題解決に従事。現在はゼクウにて、採用管理やHRテクノロジーをはじめ、人材採用から定着・育成までをカバーするHR全体の仕組み最適化をテーマに、記事企画・監修・執筆を行っている。現場で培った知見を活かし、複雑な人事課題を構造的に整理し、読者が正しく判断できる情報発信を心がけている。

RPMの導入前に知っておきたいポイントをご紹介

目次[非表示]

  1. AIコールとは
    1. AIコールとIVR・ボイスボットとの違い
    2. AIコールの仕組み
  2. AIコールの主な機能とできること
    1. インバウンド(受電業務)でできること
    2. アウトバウンド(架電業務)でできること
    3. 通話後の記録・分析でできること
  3. AIコール導入で得られる4つのメリット
    1. メールやSMSでは届きにくい相手にも接触できる
    2. 電話対応にかかるコストの削減
    3. 応対品質の均一化とデータ活用
    4. 従業員の負担軽減
  4. AIコール導入前に押さえておきたい注意点
    1. シナリオ設計と運用に手間がかかる
    2. 電話だけで完結しない範囲を決めておく
    3. 音声認識の精度は通話環境や話し方に左右される
    4. 通話録音とデータの扱い、営業架電のルールを確認する
  5. シーン別のAIコール活用例
    1. 人材・採用領域:応募者への初動架電と面接設定
    2. 人材・採用領域:登録者や休眠候補者の掘り起こし
    3. 店舗・クリニック:予約の受付と前日リマインド
    4. 金融・保険:支払いのリマインドと各種案内
  6. AIコールサービスの選び方と比較ポイント
    1. 受電と架電のどちらが主目的かで候補を絞る
    2. 料金相場と費用の考え方
    3. 比較時に確認したい6つのチェック項目
  7. おすすめのAIコールサービス比較
    1. 受電を中心に自動化したい場合
    2. 架電を中心に自動化したい場合
    3. 受電と架電の両方に対応したい場合
  8. AIコールに関するよくある質問
    1. AIが電話に応対すると、相手に失礼だと思われませんか?
    2. いま使っている電話番号のまま利用できますか?
    3. 同時に何件までの電話を受けられますか?
    4. 小規模な会社でも導入できますか?
  9. AIコールで電話対応を自動化し、対応効率を高めよう