面談管理をエクセルで行なう方法|必要項目やテンプレートなどを紹介

「面談管理 エクセル」のイメージ画像

「面談管理シートを作り、面談の予約状況や進捗の管理などを効率的に行ないたい」

「面談管理シートを作成したいが、システム導入費などのコストはなるべく抑えたい」

面談を行なうにあたり、上記のようなお悩みを抱えている方は多いものです。

本記事では、コストを抑えながら面談管理を効率化したい方向けに、エクセルで面談管理する方法を紹介します。面談管理に必要な項目や、エクセルで面談管理するメリット・デメリット、ポイントなどを解説しますので、ぜひ面談関連の業務にお役立てください。

目次[非表示]

  1. 1.面談管理とは?
  2. 2.ビジネスでよくある面談の種類
    1. 2.1.人事評価面談
    2. 2.2.人事採用面談
    3. 2.3.キャリア面談
    4. 2.4.復職・休職面談
  3. 3.面談管理に必要な項目
    1. 3.1.面談の日程
    2. 3.2.面談参加者の情報
    3. 3.3.面談の状況(進捗ステータス)
    4. 3.4.面談の質問項目や回答内容
    5. 3.5.面談の評価項目や評価基準
    6. 3.6.その他(目標・課題・要望など)
  4. 4.面談管理をエクセルで行なう方法
    1. 4.1.面談管理シートのテンプレートを活用する
    2. 4.2.エクセルで面談管理シートを自作する
  5. 5.面談管理をエクセルで行なうメリット
    1. 5.1.コストを抑えながら面談管理できる
    2. 5.2.管理項目を自由にカスタマイズできる
    3. 5.3.面談で話す内容や質問を事前に整理できる
    4. 5.4.面談に関する情報を社内で共有しやすくなる
  6. 6.面談管理をエクセルで行なうデメリット
    1. 6.1.面談管理シートの作成に手間がかかる
    2. 6.2.情報の入力や管理が煩雑になりやすい
    3. 6.3.権限の設定を詳細に行なうのが難しい
    4. 6.4.データが増えると動作が重くなりやすい
  7. 7.面談管理をエクセルで行なうときのポイント
    1. 7.1.面談の内容は時系列に沿って記録する
    2. 7.2.記録するときの表現や言い回しを統一する
    3. 7.3.データの集計や分析が可能なシートを作成する
    4. 7.4.自社の用途に適したフォーマットを活用する
  8. 8.エクセル以外で面談管理する方法
    1. 8.1.面談管理ツールを導入する
    2. 8.2.面談予約システムを導入する
    3. 8.3.採用管理システム(ATS)を導入する
  9. 9.採用の面談管理なら『採用管理システム』がおすすめ
  10. 10.まとめ

面談管理とは?

面談管理とは、企業の人事採用や人事評価、キャリア面談などで面談を行なう際に、面談のスケジュール・質問事項・評価項目・実施状況などの情報を管理する業務のことです。

面談管理には、主にエクセルやスプレッドシート、面談管理専用のITツールなどが活用されています。採用活動の一環として面談を行なう場合には、採用管理システム(ATS)が活用されるケースもあります。

ビジネスでよくある面談の種類

面談は面接とは意味合いが少々異なります。面接は、対象者のスキルや人柄などを見極めることが主な目的です。

一方、面談は対象者と面談担当者が、「お互いに情報交換して相互理解を深めること」を目的としています。そのためビジネスにおいて、面談は下記のような場面で活用されています。

  • 人事評価面談
  • 人事採用面談
  • キャリア面談
  • 復職・休職面談 など

まずは、ビジネスでよくある面談の種類について、詳しく見ていきましょう。

人事評価面談

人事評価面談とは、上司と部下が1対1で実施する面談です。上司が部下を適切に評価し、部下の処遇を決定するため、年1回または半年に1回程度のペースで定期的に行なわれます。

人事評価面談では、主に下記のような評価項目が設定されます。

  • 業務の成果・実績
  • 目標の達成度・達成までのプロセス
  • 対象期間に身につけた業務スキルや知識
  • 勤務態度(学習意欲・積極性・協調性の有無) など

人事評価面談は、事前に設定された評価項目に沿って面談を進め、部下の「昇給や昇格の可否」「配属先の決定」などの処遇を決めるケースが一般的です。目標の達成度や身についた業務スキルに応じて、今後の目標を再設定することもあります。

人事採用面談

人事採用面談とは、採用担当者と求職者が実施する面談です。人事採用面談は、求職者の能力や業務適性などを見極める面接とは意味合いが異なり、企業側と求職者側が「相互理解を深めるため」に行なわれます。

面接よりもカジュアルな雰囲気でお互いの情報を交換し、職務に対する共通認識を取って、ミスマッチを防止する目的もあります。人事採用面談では、採用担当者が一方的に求職者へ質問を投げかけるのではなく、双方向のコミュニケーションをとることが重要といえるでしょう。

たとえば、人事採用面談における企業側・求職者側それぞれの質問項目には、下記のようなものが挙げられます。リラックスして話ができる雰囲気をつくり、面談を通してお互いの本音を引き出すことが大切です。

▼採用担当者→求職者の質問項目の例

▼求職者→採用担当者の質問項目の例

  • 企業に求める待遇や労働条件
  • 企業に対して期待していること
  • 自社の事業や業務に対する興味関心の度合い など
  • 既存社員の働き方
  • 入社後のキャリアパス
  • どのような人が活躍しているか
  • 社風や企業文化、職場の雰囲気 など

キャリア面談

キャリア面談とは、社員が自身の望むキャリアを形成していくため、現状の課題を洗い出し、中長期的な育成計画を立てる面談のことです。キャリア面談は、所属部署の上司と実施するケースもありますが、人事担当者と実施するケースもあります。

一般的に、キャリア面談では、下記のような内容を話し合います。

  • 現在の課題点や悩み事
  • 今後、形成していきたいキャリア
  • 希望を実現するためのキャリアプラン
  • 習得すべきスキルやスキルアップの方法 など

キャリア面談は、社員の成長促進およびモチベーションアップにつながる重要な面談です。企業によっては、人事評価面談と併せて定期的に行なう場合もあります。

復職・休職面談

復職面談とは、病気やケガなどで休職していた社員が復職する際に、「現在の体調」「治療状況」「復職後の働き方」「就労意欲」などを確認し、復職の可否を決める面談のことです。復職面談は、所属部署の上司や人事担当者、産業医と行なわれるケースが多くあります。

休職面談とは、社員が病気やケガなどで休職する際に、「現在の体調」「精神状態」「治療状況」などを確認し、休職の必要性や休職期間を判断するための面談のことです。一般的に、休職面談も所属部署の上司や人事担当者、産業医と行なわれます。

なお、休職面談では「復職までの支援計画」や「復職時期の目安」なども、該当の社員と話し合います。休職面談と復職面談をきちんと行なうことで、一時的に就労が難しくなった社員に対し、企業として適切なフォローを実施できるようになります。

面談管理に必要な項目

続いて、面談管理に必要な項目について解説します。面談の用途によって管理項目は多少異なりますが、主要なものを紹介しますので、面談業務の参考にご覧ください。

面談の日程

面談を行なうためには、下記のような日程に関する情報を正確に管理する必要があります。

  • 面談日時
  • 面談方法(オンライン/対面)
  • 面談会場(対面の場合)
  • 面談用URL(オンラインの場合) など

面談日程に関する情報を正確に管理したうえで、スケジュールを周知することが大切です。面談日程を管理するときは、面談の担当者だけでなく、対象者(主に部下や求職者など)にも日時や会場を正確に情報共有しましょう。

面談参加者の情報

ビジネスシーンでの面談は、基本的に1対1で実施されます。「誰と・誰が面談を実施するのか」という面談参加者に関する情報も、正確に管理する必要があります。

たとえば、人事評価面談や人事採用面談を実施する場合は、下記のような項目を正確に管理し、面談の参加者を明確化するとよいでしょう。

▼人事評価面談の参加者に関する管理項目の例

  • 面談参加者の氏名

  • 面談の管理者側の社員の部署名・役職名・担当業務

  • 面談の対象者側の社員の部署名・役職名・担当業務 など

▼人事採用面談の参加者に関する管理項目の例

  • 面談参加者の氏名
  • 応募者の住所・連絡先などの個人情報
  • 応募者の経歴・保有スキル・保有資格など合否にかかわる情報 など

面談の状況(進捗ステータス)

面談の実施状況や進捗状況を可視化して管理することも重要です。実施状況や進捗状況を可視化することにより、「どの面談対象者に・いつまでに・どのような対応をすべきか」が明確になるため、面談の担当者側が適切な連携体制をつくりやすくなります。

対象者一人ひとりに、「日程調整中」「日程確定」「面談完了」などの進捗ステータスを付与し、面談の実施状況を可視化して管理できるようにしましょう。

面談の質問項目や回答内容

面談の質問項目や回答内容も、面談管理の項目に含まれます。面談の用途を明確に定め、対象者に行なう質問の方向性をあらかじめ決めておくことで、面談の成果を一定以上の水準に保ちやすくなるでしょう。

また、面談をビジネスシーンで最大限に活かすためには、対象者の回答内容も正確に記録する必要があります。各質問への回答を正確に記録し、面談の内容を振り返りやすくしておくことで、面談の結果を人事評価や人事採用などに活かしやすくなります。

面談の評価項目や評価基準

人事評価や人事採用のために面談を実施する場合は、対象者への評価項目や評価基準を事前に定めておく必要があります。面談を通して、「どのような要素で人材を評価するのか」を明確にしておかないと、面談の実施結果を人事関連業務に活かすことができないためです。

人事評価や人事採用のために面談を行なう場合は、面談の評価項目や評価基準も管理項目に含んだほうがよいでしょう。たとえば、人事採用における選考の一環として面談を行なうときには、以下のような評価項目が考えられます。

  • 物事を論理的に説明するスキル
  • 相手の話を傾聴するスキル
  • 社会人としての基本的なマナー(服装・挨拶・態度) など

評価項目や評価基準は、面談の用途により大きく異なります。どのような評価項目・評価基準を設定すべきか、担当者間でよく話し合い、共通認識を取ったうえで面談を行なうようにしましょう。

その他(目標・課題・要望など)

面談管理における管理項目は、面談の用途により異なります。自社の用途に合わせて、適切な管理項目を追加しましょう。

たとえば、人事評価面談を行なう場合は、「業務実績」「現在の課題点」「今後の目標」などを面談管理の項目に含めるケースが一般的です。キャリア面談を実施するなら、「希望するキャリア」「キャリアプラン」などを管理項目に含めて記録したほうがよいでしょう。

面談の用途に応じて、必要な項目は変わります。担当者間でよく話し合い、必要な項目を適宜追加していけば、自社の用途に適した面談管理シートが出来上がるでしょう。

なお、面談管理については、以下の記事でも解説しています。エクセル以外で面談管理する方法や、面談管理によくある課題などを紹介していますので、こちらの記事もぜひ併せてご覧ください。

▼面談管理を効率化する方法|管理する項目やツールなどを紹介

面談管理をエクセルで行なう方法

続いて、面談管理をエクセルで行なう方法について解説します。面談管理をエクセルで行なう方法は、大きく下記の2種類に分けられます。

  • 面談管理シートのテンプレートを活用する
  • エクセルで面談管理シートを自作する

それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。

面談管理シートのテンプレートを活用する

インターネット上には、面談管理に特化したエクセルのテンプレートを用意しているWebサイトがいくつもあります。

多くの場合、「会社名・担当者名・メールアドレス」などの情報を入力すると、面談管理専用のテンプレートを無料でダウンロードすることが可能となります。面談管理専用のテンプレートを活用すれば、管理シートの制作時間を大幅に短縮できるでしょう。

エクセルで面談管理シートを自作する

「他社で作成されたテンプレートが、自社の面談業務に合わない」という場合には、面談管理シートをエクセルで自作する方法もあります。作成の手間はかかりますが、自社に最適なシートを作成でき、項目の追加や削除、変更などの編集作業を気軽に行なえる点はメリットです。

企業によっては、Microsoftが提案するエクセルのテンプレートをベースに、面談の用途に沿ったアレンジを加える形式で、面談管理シートを自作しているケースもあります。

Microsoftが提案するテンプレートは、面談管理に特化したものではありませんが、活用することにより、面談管理シートの作成工程を効率化できます。PC内にエクセルがインストールされていれば、会員登録やダウンロードなどの余計なステップは不要です。

エクセルでシートを新規作成する画面から、「その他のテンプレート」をクリックすると、Microsoftが提案するテンプレートの選択画面に移行します。自社の面談管理に使えそうなテンプレートを選択し、シート作成に活用するとよいでしょう。

エクセル「その他のテンプレート」の画像

Microsoftが提案するエクセルのテンプレートにも、数多くの種類があります。何か特定の形式を検索したい場合は、画面上部にある「オンライン テンプレートの検索」と書かれた検索窓を利用し、テンプレートを探すことも可能です。

エクセル「オンラインテンプレートの検索」の画像

面談管理をエクセルで行なうメリット

ここからは、面談管理をエクセルで行なうメリット・デメリットを解説します。まずは、メリットから詳しく見ていきましょう。

コストを抑えながら面談管理できる

エクセルはPC内にMicrosoft Officeがインストールされていれば、追加コスト不要で使えるツールです。見積書や納品書の作成、経費の管理など、多様なビジネスシーンで活用されているため、企業ならば社用PCにインストール済みである場合が多いでしょう。

エクセルを活用すると、余計な追加コストをかけることなく、面談管理シートを作成できます。入力や編集の方法も比較的簡単であるため、携わる社員が操作に大きく戸惑うことなく、面談管理を開始できるでしょう。

管理項目を自由にカスタマイズできる

面談管理を行なう方法には、エクセルのほかにも、面談管理に特化した専用システムを導入する方法があります。面談管理に特化した専用システムは、管理シートを自作する必要がないため、すぐに導入できる点がメリットです。

しかし、面談管理における「管理項目の数」「管理項目の名称」「進捗ステータスの名称」などが、あらかじめシステム側で詳細に決められているため、あとからカスタマイズしにくいケースがあります。

エクセルを使って面談管理シートを作成する場合は、管理項目の数や名称、進捗ステータスの名称など、管理に必要な情報を自社で自由に決められます。カスタマイズ性が高く、自社の面談業務に最適な管理シートを作成できる点は、エクセルのメリットといえるでしょう。

面談で話す内容や質問を事前に整理できる

エクセルで面談管理シートを作成することにより、面談で話す内容や質問事項を事前に整理しやすくなります。面談の用途を明確に定め、用途に沿ったテーマやヒアリング項目、質問事項などを設定しておくことで、面談がより実りある内容になるでしょう。

エクセルで作成した面談管理シートに、面談の内容を記録しておけば、必要な情報をあとから振り返りやすくなるメリットもあります。面談管理シートに記録した情報をもとに、対象者を適切に評価したり、選考したりすることが可能です。

面談に関する情報を社内で共有しやすくなる

面談管理シートには、面談対象者の個人情報や面談日程、面談の進捗状況、面談の内容など、さまざまな情報が記録されます。エクセルで面談管理シートを作成し、面談に関する情報を記録・可視化することにより、社内で情報共有しやすくなります。

また、エクセルにはフィルターや関数といった機能があるため、記録した情報を特定の範囲でフィルタリングしたり、集計したりすることが可能です。面談に関する情報の分析にも役立つでしょう。

面談管理をエクセルで行なうデメリット

続いて、面談管理をエクセルで行なうデメリットを解説します。面談管理にエクセルを使うときは、下記の4点に注意しましょう。

面談管理シートの作成に手間がかかる

エクセルで面談管理を行なうためには、まず自社の用途に適した面談管理シートを作成する必要があります。

テンプレートを活用するとしても、面談管理シートの作成には、ある程度の手間と時間がかかるため、「面談開始日まで時間がない」「担当者が他業務で多忙」という場合は、エクセルを使った面談管理シートの作成および運用が難しいでしょう。

また、エクセルでデータ集計をする場合は、関数を組む必要があります。関数を組む作業に慣れている社員が在籍していれば、特に問題ありませんが、不慣れな場合はシート作成にさらなる時間と労力がかかります。

情報の入力や管理が煩雑になりやすい

情報の入力や管理が煩雑になりやすい点も、エクセルで面談管理を行なうデメリットのひとつです。「社員数が多い」「採用人数が多い」などの理由により、面談回数が多い企業の場合は、情報の入力・管理・更新といった事務作業が煩雑化しやすいでしょう。

エクセルでの面談管理が煩雑化しやすい主な要因には、下記のようなものが挙げられます。

主な要因

理由など

記録した情報の検索性がやや低い。

エクセルは面談管理に特化したツールではないため、管理する項目やシートの数が増えると、情報の検索が難しくなる。

ひとつのシートを複数人で同時編集できない。

面談担当者が複数人いる場合、面談管理シートを同時編集できないため、入力のタイミングを見計らう必要がある。

リアルタイムでの情報更新が難しくなるため、現状の確認に時間がかかる。

情報の入力漏れ・更新忘れなどが多発しやすい。

複数人でシートを同時編集できないため、情報の入力が後回しになるケースが多くなる。

結果的に、情報の入力漏れ・更新漏れが発生しやすくなる。

上記のような要因により、面談担当者が適切な連携体制を構築しにくくなる場合があります。面談の機会が多い企業は、エクセル以外の管理方法を検討したほうがよいでしょう。

権限の設定を詳細に行なうのが難しい

エクセルには、データの閲覧権限や編集権限などを細かく設定するのが難しいという特徴があります。各権限を詳細に設定できないため、面談管理シートを「特定の社員にのみ公開する/編集を許可する」といった運用ができません。

ほかの社員が誤って面談管理シートを操作し、データを閲覧・編集してしまう恐れがあるため、情報の改ざんリスクが高いといえるでしょう。

また、エクセルはパスワードを設定し、鍵をかけることが可能ですが、ファイルを開くたびにパスワードを1回1回入力する手間がかかります。パスワードを更新するたび、情報共有したい社員に周知する手間もかかるほか、周知の際に連絡先などを間違えると、漏洩リスクも高くなります。

エクセルで作成した面接管理シートは、情報の改ざんリスク・漏洩リスクともに高くなりやすいといえるでしょう。「セキュリティ強度に優れたツールを活用したい」とお考えの場合は、エクセル以外のツールを導入するのが無難です。

データが増えると動作が重くなりやすい

エクセルには、データが増えると読み込みに時間を要するため、動作が重くなりやすいという特徴もあります。面談の機会が増えるにつれ、管理するシートの数は多くなっていきます。徐々に動作が重くなるため、情報を入力するまでに時間がかかるようになるでしょう。

また、データ分析や集計のために関数を組んでいる場合、関数の読み込みにも、一定の時間がかかります。関数が設定されたセルが増えていくと、ファイルを開くためにかかる時間も多くなっていくため、情報を迅速に入力するのがさらに難しくなります。

面談管理をエクセルで行なうときのポイント

続いて、面談管理をエクセルで行なうときのポイントを4つ解説します。面談管理をエクセルで行なうときは、下記4点を意識すると、情報の管理や更新がスムーズなるでしょう。

面談の内容は時系列に沿って記録する

面談で話した内容を記録するときは、なるべく時系列に沿って記録していくのがおすすめです。面談の時系列に沿って会話内容を記録することにより、話の前後の文脈がわかりやすくなります。

面談管理シートに記録された情報をたどれば、「面談対象者がどのような意図で、その発言をしたのか」がわかる状態をつくれるため、対象者を適切に評価できるようになるでしょう。

会話の時系列を入れ替えて記録したほうが、読みやすくなる場合もありますが、話の入れ替えが不適切だと文脈がおかしくなってしまいます。対象者の発言が、本来とは違う意味で他者に伝わってしまう可能性が高くなるため、なるべく時系列に沿って記録したほうがよいでしょう。

記録するときの表現や言い回しを統一する

エクセルで面談管理を行なうときは、記録する際の表記ルールを社内で決めておきましょう。面談担当者が複数人いる場合に、同じ事象を各担当者が異なる表現や言い回しで記録していると、混乱を招く恐れがあるためです。

エクセルでの面談管理を開始する前に、社内の表記ルールを設定し、面談管理によくある入力内容の表現や言い回しを統一しましょう。面談管理シートの作成時に、よくある入力内容をプルダウンで選択する形式にしておくのもおすすめです。

データの集計や分析が可能なシートを作成する

エクセルで面談管理シートを作成すると、面談に関するさまざまな情報を社内に蓄積できるようになります。面談管理シートに蓄積した情報を集計したり、分析したりすることで、自社の面談業務を改善しやすくなるでしょう。

また、蓄積した情報の集計や分析は、面談の結果を人事評価や採用に活かし、各業務の成果を向上させることにもつながります。ただし、蓄積した情報を各業務に活かすには、そもそもデータの集計や分析が可能なシートを作成する必要があります。

シートを作成する際に、「業務改善のために何のデータが必要なのか」「どのようなデータを集計・分析したいのか」をあらかじめ洗い出し、自社の面談業務にとって利便性が高いシートを設計することが大切です。

自社の用途に適したフォーマットを活用する

ビジネスシーンで行なわれる面談には、人事評価面談や人事採用面談、キャリア面談、復職・休職面談など、さまざまな種類があります。面談の用途や目的によって、管理すべき項目が異なるため、自社に適したフォーマットの面談管理シートを用意する必要があります。

たとえば、面談を人事評価の際に行なう場合は、「業務の成果」「現在の課題点」「今後の目標」などを管理項目に含むとよいでしょう。キャリア面談の場合は、「今後叶えたいキャリア」「キャリアプラン」「習得すべきスキル」などを管理項目に含むケースが一般的です。

面談の用途や目的に応じて、必要な項目は変わります。どのようなフォーマットが自社の用途に適しているのか、担当者間で打ち合わせしたうえで面談管理シートを作成しましょう。

エクセル以外で面談管理する方法

最後に、エクセル以外で面談管理する方法を3つ紹介します。代表的な面談管理のやり方には、下記の3つが挙げられます。

  • 面談管理ツールを導入する
  • 面談予約システムを導入する
  • 採用管理システム(ATS)を導入する

それぞれの方法について、特徴を詳しく見ていきましょう。

面談管理ツールを導入する

面談管理ツールとは、面談に関するさまざまな情報を一元管理するための面談専用ITツールです。面談は1対1で実施されるケースが多いことから、「1on1ツール」とも呼ばれています。

面談管理ツールには、主に以下のような機能が装備されています。

  • 面談の日程調整
  • 面談スケジュールの管理
  • 面談の実施状況の可視化
  • 評価項目や評価基準の管理
  • 面談の会話内容や評価の記録・共有 など

面談管理ツールを導入すると、面談の「日程調整~進捗管理~記録・共有」まで、面談に関する業務をスムーズに遂行しやすくなります。

ツールによっては「目標管理機能」「アンケート作成・回収機能」「面談テーマの事前共有機能」なども用意されているため、人事評価や採用の成果向上にも役立つでしょう。

面談予約システムを導入する

面談予約システムとは、PCやスマートフォン、タブレットなどのデバイスから、オンライン上で簡単に面談予約を管理できるITツールのことです。面談予約システムには、面談の予約状況や、予約者についての情報を管理する下記のような機能が搭載されています。

  • 予約ページ(予約サイト)作成機能
  • 面談予約の自動受付機能
  • 面談日程の自動調整機能
  • アンケート作成・回収機能
  • リマインド自動送信機能
  • 外部ツールとの連携機能
  • 予約情報のCSV出力機能

面談予約システムは、面談にかかわる業務のうち、「予約対応を特に効率化したい」とお考えの方に最適なツールです。面談予約システムについては、以下の記事でより詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

▼面談予約システムとは? 主な機能や導入メリット、選び方のポイントを解説

採用管理システム(ATS)を導入する

採用管理システムとは、企業の採用業務を「求人作成~応募管理~選考対応~内定・入社」まで、全体的に効率化するためのITツールです。「Applicant(応募者)・Tracking(追跡)・System(システム)」の頭文字を取り、ATSとも呼ばれています。

採用管理システムには、主に下記のような機能が搭載されています。

  • 求人情報の管理
  • 応募者情報の管理
  • 面接や面談日程の管理
  • 選考進捗の可視化と共有
  • 内定者の管理やフォロー
  • 採用状況の数値的な分析 など

人事採用における選考の一環として、面談を実施している場合は、採用管理システムの導入がおすすめです。採用管理システムの基本的な情報については、以下の記事でより詳しく解説していますので、ぜひ併せてご覧ください。

▼採用管理システム(ATS)とは?メリット・デメリットや選び方、導入事例など

採用の面談管理なら『採用管理システム』がおすすめ

前述した通り、採用活動の一環として面談を実施している場合は、採用管理システムの導入がおすすめです。一般的に、採用管理システムには、面談や面接にかかわる情報を管理する機能が複数搭載されています。

採用管理システムの標準的な機能のうち、面談や面接に関するものを下記まとめました。機能の詳細は、利用プランなどにより異なりますので、使ってみたい機能がある場合は、システムの提供会社へ気軽に問い合わせしてみるとよいでしょう。

機能

概要

自動予約機能

  • 設定した条件にしたがって日程調整メールを自動送信
  • メールの返信内容に応じて面談や面接を自動予約
  • チャットボットで対象者の希望日時を第3希望まで自動回収

日程管理機能

  • 面談や面接の予約状況をカレンダー形式で一覧表示
  • Googleカレンダーなどのカレンダーアプリと連携し、担当者のスケジュールを一元管理

リマインド通知機能

  • 面談や面接を予約した人に対し、メールやSMSで面談前日/当日にリマインド通知を自動送信
  • 面談や面接の予約が完了していない人に対し、予約のリマインド通知を自動送信

データ分析機能

  • システムに保存された情報をもとに、面談や面接に関するデータを分析

▼データ分析機能の例

  • 面談・面接設定率の算出
  • 面談・面接前後の辞退率の算出
  • 応募から面談・面接設定までのリードタイム計測

採用管理システムの面談・面接管理機能については、以下の記事でより詳しく解説しています。面談・面接管理機能の詳細やメリットなどを知りたい方は、こちらの記事もぜひご覧ください。

▼面接管理機能がある採用管理システム|機能の詳細やメリット、選び方を解説

まとめ

面談管理をエクセルで行なう方法について、管理項目やメリット・デメリット、ポイントなどを解説しました。面談管理をエクセルで行なう方法には、下記の2つがあります。

  • 面談管理に特化したテンプレートをダウンロードして活用する
  • 面談管理シートをエクセルで自作して活用する

また、面談管理をエクセルで行なう方法には、次のようなメリットがあります。

  • コストを抑えながら面談管理できる
  • 管理項目を自由にカスタマイズできる
  • 面談で話す内容や質問を事前に整理できる
  • 面談に関する情報を社内で共有しやすくなる

ただし、エクセルは面談管理に特化したツールではないため、「管理が煩雑になりやすい」「セキュリティ強度が低い」などのデメリットもあります。面談回数が多い企業は、業務効率化およびセキュリティ対策のため、専用の管理ツールを導入したほうがよいでしょう。

なお、採用活動の一環として面談を実施している場合は、採用管理システムの導入がおすすめです。求職者との面談対応を効率化したい方は、ぜひ『RPM』にご相談ください。

RPMは、株式会社ゼクウが提供する採用管理システムです。RPMには、面談や面接に関する業務の効率化に役立つ下記のような機能が搭載されています。

  • 面談・面接スケジュール管理機能
  • 面談・面接の自動予約機能
  • 面談・面接リマインド送信機能
  • オンライン面談・面接管理機能

また、上記のほかにも、採用業務を全体的に効率化する機能が多数搭載されているほか、「求人媒体との連携」や「応募者情報の一元管理」にも強みがあります。

採用管理システム「RPM」が選ばれる3大理由

RPMは面談管理以外にも、多くの採用業務をサポートすることが可能です。採用業務の効率化にお悩みの方は、以下のRPMお問い合わせ窓口より、ぜひお気軽にご相談ください。

▼『RPM』サービス資料の無料ダウンロードはこちら

RPMのサービスの詳細はこちらで解説しています。ぜひご一読ください。 

▼RPMの企業様向けページ 

RPMの導入前に知っておきたいポイントをご紹介