
ATS(採用管理システム)の市場規模はどれくらい?国内外の動向と将来性をわかりやすく解説
「ATS(採用管理システム)って、どれくらい普及しているの?」
「市場規模はどのくらいで、今後どれだけ伸びるの?」
最近、採用活動の効率化や自動化が注目される中で、ATSの導入は急速に進んでいます。しかし、実際の普及率や市場規模、今後の伸びしろについてはイメージしにくいですよね。
この記事では、最新調査をもとに国内外のATS市場規模、導入率、今後の伸びしろを、初心者でもわかりやすく解説します。
目次[非表示]
- 1.ATS(採用管理システム)とは
- 2.国内のATS市場動向
- 2.1.日本のATS導入率
- 2.2.国内ATS市場規模
- 2.3.HRTech全体のクラウド市場
- 3.世界のATS市場動向
- 3.1.導入率
- 3.2.グローバルATS市場規模
- 4.国内外比較まとめ
- 5.ATS市場は今後どうなる?将来の展望
- 6.まとめ
ATS(採用管理システム)とは
ATS(採用管理システム)とは、応募者の情報管理をシステム化し、面接設定や候補者との連絡などを効率化・自動化できるツールです。
近年は、AIによる書類選考の補助や、面接日程の自動調整、オンライン面接機能など、機能も急速に進化しています。まずは、日本国内と世界の市場動向を見ていきましょう。
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国内のATS市場動向
日本国内では、労働人口の減少という大きな課題を背景に、採用業務の効率化ニーズが非常に高まっており、ATS市場は急速に成長しています。
日本のATS導入率
株式会社リクルート ジョブズリサーチセンター(JBRC)が2021年に実施した調査によると、日本のATS導入率は36.6%でした。これはまだ「3社に1社」程度の導入率であることを示しており、裏を返せば、紙やExcel(エクセル)によるアナログな管理を行っている企業がまだ多数存在し、今後の導入余地が非常に大きい市場であることを意味します。
特に、多店舗展開を行うチェーンストアや、大量採用を行う製造業・物流業、人材派遣会社などでは、応募対応のスピードアップや採用工数の削減が経営課題に直結するため、ATSの導入が先行して進んでいます。
国内ATS市場規模
株式会社日本能率協会総合研究所(MDB)の推計によると、国内のATS市場(単体市場)は今後も力強く成長すると予測されています。
年度 | 市場規模 | 備考 |
|---|---|---|
2021年度 | 約160億円 | ATS単体市場 |
2024年度 | 約280億円 | 同上 |
2027年度(予測) | 約350億円 | 同上 |
2021年度から2027年度までの年平均成長率(CAGR)は、約13.9%という高い水準で推移する見込みです。
この背景には、深刻な労働人口減少による「人手不足」があり、少ないリソースで効率的に採用成果を出すため、採用業務の自動化・IT化を進めたい企業が急増していることがあります。
HRTech全体のクラウド市場
ATSを含む「人事テクノロジー(HRTech)全体」のクラウド市場で見ると、さらに大きな成長が続いています。
年度 | 市場規模 | 対前年度 成長率 |
|---|---|---|
2023年度 | 1,077億円 | +34.4% |
2024年度(見込) | 1,385億円 | +28.5% |
2028年度(予測) | 1,730〜1,800億円 | - |
出典:ミック経済研究所
ATS(採用管理システム)だけでなく、タレントマネジメント(人材配置・育成)、労務管理、AI活用など、人事関連業務全体でクラウド化(SaaSの導入)が急加速していることがわかります。
世界のATS市場動向
一方、世界に目を向けると、ATSはどのような状況でしょうか。
導入率
世界、特にアメリカや欧州では、採用のデジタル化が日本より先行しており、ATSはすでに「標準ツール」となりつつあります。
- 大企業(Enterprise): 70%
- 中小企業(SMB): 20%
- 採用担当者(リクルーター)の利用率: 75%
- そのうち 94% が「ATSが採用活動に良い影響を与えている」と回答
出典:SelectSoftwareReviews「Applicant Tracking System Statistics (Updated for 2025)」
日本(36.6%)と比較すると、特に大企業での普及率が圧倒的に高いことがわかります。
グローバルATS市場規模
世界全体のATS市場規模も、安定した成長が予測されています。
年 | 市場規模(億米ドル) | 年平均成長率(CAGR) |
|---|---|---|
2025年 | 32.8億米ドル | 8.2% (2025-2030年) |
2030年 | 48.8億米ドル | - |
出典:MarketsandMarkets "Applicant Tracking System Market"
採用プロセスの自動化、候補者体験(応募者が企業とのやり取りで得る体験)の改善、AI活用の拡大などを追い風に、世界市場も着実に成長を続ける見込みです。
国内外比較まとめ
これまでの情報をまとめると、日本と世界の市場には以下のような特徴があります。
地域 | 導入率 | 市場の伸び率 | 主な成長要因 |
|---|---|---|---|
日本 | 36.6%(2021年) | 約13.9%(2021-2027年) | 少子高齢化、人手不足、採用業務のIT化、効率化 |
世界 | 大企業 70% | 約8.2%(2025-2030年) | 候補者体験の改善、プロセスの自動化、AI活用 |
ここから見えてくるのは、「日本は導入率こそ世界に遅れているが、その分、成長スピード(伸びしろ)は世界平均を上回っている」という特徴です。
ATS市場は今後どうなる?将来の展望
今後、日本のATS市場はどのように進化していくのでしょうか。労働人口の減少が続くなかで、採用活動は「効率化」と「スピード」がさらに重視されます。
以下の動きは、今後の採用市場で一般化すると予測されます。
- 応募直後の自動メッセージ送信
- AIによるスクリーニングや評価の補助
- 候補者との面接日程の完全自動調整
- チャットボットや音声AIによる一次面談の補助
- 選考プロセスの短縮化
採用担当者の工数を削減するだけでなく、現代の求職者が「返信が早い企業」「スムーズに選考が進む企業」を明確に選ぶようになっているため、候補者体験を向上させる上でも、ATSはますます必須のツールとなるでしょう。
まとめ
本記事で解説した通り、ATS(採用管理システム)の市場は国内外で急速に成長しています。特に注目すべきは日本の動向です。国内のATS導入率は2021年時点で約36.6%と、世界の大企業と比較するとまだ普及の途上にあります。しかし、その分「伸びしろ」は非常に大きく、国内市場の成長率は世界平均(約8.2%)を上回る勢いを示しています。
この力強い成長の背景にあるのは、深刻な「労働人口の減少」です。少ないリソースで効率的に採用成果を出すことが企業にとって不可欠となっており、採用業務の自動化・効率化ニーズが急速に高まっています。今後はAIの活用なども進み、ATSの価値はさらに高まり、採用活動における必須ツールになると予測されます。
採用のスピードや効率化が企業の競争力に直結する今、ATSの導入は「単なるツール導入」ではなく、「経営戦略の一環」として重要度を増していると言えるでしょう。
「ATSが今後必要になることはわかったけれど、どれを選べば良いかわからない…」
そうお悩みの方も多いのではないでしょうか。
国内では多くのATSが登場していますが、解決したい課題によって選ぶべきシステムは異なります。例えば、大量採用、複数拠点(多店舗)の応募管理、面接調整の徹底的な自動化を重視する企業には、「RPM」のような、自動化と媒体連携に強いATSも選択肢の一つです。
特に、応募対応の即時化や媒体連携数を重視する場合は、「どこまで自動化できるか」「現場の負担がどれだけ減るか」を基準に各社を比較検討すると、導入後の失敗が少なくなります。






