
【徹底比較】人材紹介(エージェント)管理システムの導入効果と選び方を実務者が解説
人材紹介会社(転職エージェント)とのやりとりや情報共有の効率化には、採用管理システム(ATS)に搭載された「エージェント管理機能」の活用が効果的です。
メールやExcelでの煩雑な連絡を一元化し、応募数や決定率を自動で集計。複数エージェントとの同時進行でも、情報共有の精度向上と工数削減を実現します。
本記事では採用管理システム「RPM」を提供する株式会社ゼクウが、採用企業が人材紹介会社とのやり取りを効率化するための管理機能を整理しつつ、主要ATS7社のエージェント管理機能を比較しながら、導入効果と選定ポイントを解説します。
目次[非表示]
- 1.人材紹介管理システム(エージェント管理機能)とは
- 2.人材紹介管理システム(エージェント管理機能)でできること
- 2.1.エージェントごとのアカウント・権限管理
- 2.2.得意業界・フィー条件などエージェントのタグ管理
- 2.3.応募者情報の一元管理(エージェント入力対応)
- 2.4.コミュニケーションの一元管理(メール・案件)
- 2.5.エージェントごとの成果分析
- 3.エージェント管理機能を活用するメリット
- 3.1.情報共有の効率化と属人化防止
- 3.2.エージェント対応の工数削減
- 3.3.エージェント別の成果・傾向の可視化
- 4.主要ATS7社におけるエージェント管理機能の比較
- 4.1.RPM|主要機能を網羅&連携媒体400以上&自動化
- 4.2.HRMOS採用|主要機能を網羅
- 4.3.sonar ATS|運用効率の最大化
- 4.4.AOLC(アクセスオンライン キャリア)|応募者データベースに強み
- 4.5.ジョブカン採用管理|低価格帯で高機能
- 4.6.採用一括かんりくん|AI機能が搭載
- 4.7.HITO-Linkリクルーティング|重複応募の自動排除機能
- 5.エージェント管理機能を備えたATSの導入前に確認すべきポイント
- 5.1.利用しているエージェント数と運用体制を整理する
- 5.2.既存の媒体・システムとの連携性を見極める
- 5.3.メール送信機能の有無も重要な比較ポイント
- 5.4.セキュリティと権限設計の柔軟性を確認する
- 5.5.自動化・通知機能の有無を確認する
- 6.採用エージェント管理に関するよくある質問
- 7.まとめ
- 8.採用管理システム「RPM」のご紹介
人材紹介管理システム(エージェント管理機能)とは

人材紹介管理システムとは、採用管理システム(ATS)に搭載されている「エージェント管理機能」を指す場合がほとんどです。単体で独立したシステムではなく、人材紹介会社(転職エージェント)との情報共有や候補者管理を効率化する機能群を意味します。
メールやExcelで行っていた紹介会社ごとの進捗・連絡を一元化し、複数のエージェントと同時にやりとりする企業の負担を大幅に軽減します。
採用管理システム(ATS)のエージェント管理機能
エージェント管理機能は、エージェントが自ら候補者情報を登録・更新し、採用担当者とリアルタイムで共有できる仕組みです。
システム上でステータス変更やコメント入力が可能なため、メール往復やファイル添付が不要になります。また、紹介会社ごとの進捗・応募数・成約率が自動で集計されるため、成果の可視化とパートナー評価の精度を上げることが可能です。
各ATSによって人材紹介会社との連携機能の充実度は異なるため、どのシステムがどの程度エージェント対応に強いかは、ATSを選定する際の重要な判断基準になります。
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複数エージェントの候補者情報を一元管理・可視化できるシステム
従来は、人材紹介会社ごとに異なるExcelフォーマットやメールで候補者情報を受け取り、担当者が手作業で整理していました。この方法では、情報の重複や更新漏れ、連絡ミスが発生しやすいのが課題です。
一方で、採用管理システム(ATS)の人材紹介管理機能を活用すれば、エージェントが登録した候補者データが自動で集約・更新され、常に最新の情報を共有できます。これにより、連絡漏れを防ぎながら、迅速かつ正確な対応が可能になります。
人材紹介管理システム(エージェント管理機能)でできること
エージェント管理機能では、採用担当者が人材紹介会社(転職エージェント)とのやり取りを一元化し、日々の業務を効率化できます。具体的な機能について解説していきます。
エージェントごとのアカウント・権限管理
エージェント管理機能では、人材紹介会社ごとに専用アカウントを発行し、アクセスできる求人や候補者情報を細かく設定できます。
これにより、担当していない案件や他エージェントの情報が閲覧されるリスクを防ぐことが可能です。「誰がどこまで見られるか」を明確に管理することで、情報共有の透明性とセキュリティを両立できます。
得意業界・フィー条件などエージェントのタグ管理
製品によっては、エージェントごとの特徴を「得意業界」「紹介料率」「過去の採用実績」などのタグで整理できる機能を備えているものもあります(RPM、HRMOS採用など)。
最適なエージェントを素早く検索できるため、確度の高いエージェントに絞って依頼することが可能に。定量的な評価ができ、パートナー選定や契約交渉の根拠にもなります。
応募者情報の一元管理(エージェント入力対応)
エージェント連携機能では、エージェントがシステム上に応募者情報を直接登録することが可能です。通常はエクセルでの管理が一般的ですが、これによって書類添付のミスや更新漏れを防ぎます。
常に最新の応募状況を全員が共有できる環境が実現されるため、複数のエージェントを利用していても、候補者データを重複なく正確に管理できるのが大きなメリットです。
コミュニケーションの一元管理(メール・案件)
エージェント連携機能では、エージェントとのやり取り(メール・コメント・案件情報)をすべてシステム内に記録できます。
過去の経緯をメール検索で追う必要がなく、担当者が変わってもスムーズに引き継ぎ可能です。「誰が・いつ・どんな連絡をしたか」を一目で確認でき、対応の抜け漏れを防げます。
エージェントごとの成果分析
エージェント連携機能では、エージェントごとの応募数・通過率・決定率などを自動で集計できます。どの紹介会社が採用成果に貢献しているかを数値で比較でき、成果に基づくパートナー評価や予算配分が可能です。
感覚的な対応から、根拠に基づいた戦略的な運用へと改善できるのが魅力です。
エージェント管理機能を活用するメリット

採用管理システムのエージェント管理機能の活用で、スピーディーでミスのない採用活動が実現します。システムの導入、そしてエージェント管理機能を活用するメリットを3つ紹介します。
情報共有の効率化と属人化防止
社内外の関係者が同じ情報をリアルタイムで確認できるため、伝達ミスや対応漏れが減少します。担当者交代や休暇の際も、システム上の履歴を見ればすぐに状況を把握できるのが大きなメリットです。
メールやExcelに依存した運用でありがちな「誰がどこまで対応したか分からない」という状態がなくなり、チームで採用を進められる体制が整います。
エージェント対応の工数削減
人材紹介会社とのやり取りを自動化・標準化できるため、エージェント対応に割く工数を削減できます。面接案内や結果連絡などの定型業務が効率化され、他に判断すべき重要な業務に集中できる環境が生まれるのが大きなメリットです。
1人あたりの担当案件数を増やしても品質を保ったまま運用でき、費用対効果としても大きなプラスとなります。
エージェント別の成果・傾向の可視化
エージェント別に成果を可視化することで、慣習的な関わりではなく戦略的なパートナー管理が可能になります。
紹介経路ごとの決定率や応募単価を比較すれば、投資すべきチャネルが明確に。成果データをもとにした改善サイクルを回せることこそ、システム導入の最大の利点です。
主要ATS7社におけるエージェント管理機能の比較
エージェント管理機能を備える主要な採用管理システム(ATS)を7製品紹介します。
どのシステムも基本的な機能を備えているものの、やりとりするエージェント数が多い企業はタグ管理機能を備えるRPMやHRMOSがおすすめです。
RPM|主要機能を網羅&連携媒体400以上&自動化
- エージェント用の個別ID・パスワードを発行し、求人情報の公開から候補者確認、選考管理まで直接操作可能
- 権限設定によりエージェントに面接日程の設定・変更を許可でき、あらかじめ用意された面接枠への予約入力で日程調整が可能
- 応募者だけでなく、エージェント宛の連絡も「自動配信」が可能
- 応募者ステータスの更新時に自動通知を送信でき(追いかけも可)、対応遅れや情報ギャップを防止
RPMは株式会社ゼクウが提供する採用管理システムです。400以上の求人媒体と連携でき、主要サイトから地域媒体まで約95%を網羅する豊富な媒体連携と、24時間365日対応の自動化機能による効率化が強みです。
HRMOS採用|主要機能を網羅

- 複数の人材紹介エージェントへ求人案件をワンクリックで一括共有し、候補者の推薦依頼が可能
- 各エージェントからの紹介人数や選考進捗をシステム上で可視化し、紹介実績データを分析できる
- エージェントの得意分野などに応じてラベリング管理でき、やり取りしたメールの履歴も蓄積して確認可能
HRMOS採用は株式会社ビズリーチが提供する採用管理システムです。ダイレクトリクルーティングサービス「ビズリーチ」と強固に連携し、WantedlyやGreenなど複数サービス経由の候補者とのメッセージもHRMOS上で一元管理が可能。直感的なUIと他HRMOSシリーズ連携による高い効率化が強みです。
sonar ATS|運用効率の最大化

- 採用企業がエージェント専用のログイン画面を発行し、契約エージェントが自社求人を直接確認・操作可能
- エージェント経由の推薦応募をATS上で受け付け、紹介候補者の情報と選考状況を企業側で一元管理し共有
- 複数エージェントとのコミュニケーション履歴をタイムライン表示で管理し、過去のやり取りも含め円滑な情報共有が可能
sonar ATSはThinkings株式会社が提供する採用管理システムです。新卒・中途採用を統合管理できる国内トップクラスのATSであり、複数システムを使わず一つのプラットフォームで採用プロセス全体を可視化・自動化できる柔軟性が強みです。
AOLC(アクセスオンライン キャリア)|応募者データベースに強み

- 転職サイトや人材紹介会社、自社採用ページなど様々な経路から集まる応募者情報を一つの画面で一元管理可能
- 採用担当者・面接官・エージェント間でチャットベースの「ユーザトーク」機能を使い、リアルタイムに情報共有しながらコミュニケーションできる
- 求人媒体別・エージェント別など多角的に応募・採用データを集計できるクロス集計機能を備え、紹介会社経由の実績分析も可能
AOLC(アクセスオンライン キャリア)は株式会社マイナビが提供する採用管理システムです。利用ユーザ数や応募者数に応じて料金が増加しない定額制を採用しており、複数人で利用しても追加費用が発生しない高いコストパフォーマンスが強みです。
ジョブカン採用管理|低価格帯で高機能

- エージェントに企業側システムのアカウントを発行して求人情報を共有し、ジョブカン上で候補者を登録・推薦してもらうことが可能
- エージェント経由で紹介された候補者の情報は応募と同時に自動でシステムに取り込まれ、重複入力の手間なく共有
- エージェントとの連絡もジョブカン上のメッセージ機能(メールやLINE連携)で一元管理され、選考日程の調整連絡も含めスムーズに行える
ジョブカン採用管理は株式会社DONUTSが提供する採用管理システムです。必要な基本機能を無料で利用できるフリープランを提供しており、初期費用ゼロから導入できる点が大きな強みです。
採用一括かんりくん|AI機能が搭載

- 紹介会社(エージェント)がシステム上で候補者情報を推薦登録でき、推薦と同時に企業側へ自動共有
- エージェントとのチャット機能を備え、オンライン上で書類送付などのやり取りをスピーディーに行いコミュニケーションを円滑化
- どのエージェントからの推薦かひと目で分かる管理画面により、紹介経由の候補者を含む選考状況の把握が容易
採用一括かんりくんはHRクラウド株式会社が提供する採用管理システムです。各選考プロセスにおける評価データや歩留まり、紹介会社経由の効果などを詳細に分析できるため、自社の採用活動上の課題を可視化して改善につなげられる点に優れています。
HITO-Linkリクルーティング|重複応募の自動排除機能

- エージェント連携機能により、人材紹介会社との求人票共有・公開設定や合否連絡など一連のやり取りをシステム上で完結可能
- 人材紹介会社経由の応募データも自社サイト経由や求人媒体経由と同様に自動取り込みされ、候補者情報を一元化して管理できる
- 紹介会社ごとの紹介数や選考通過率などのデータをレポートで確認でき、エージェント別の成果を可視化して効果測定に活用可能
HITO-Linkリクルーティングはパーソルイノベーション株式会社が提供する採用管理システムです。大手からニッチまで40種類以上の求人媒体と連携し、新卒・中途を問わずあらゆる経路の応募者データを自動集約できる業界最大級の連携力を備えている点が強みです。
エージェント管理機能を備えたATSの導入前に確認すべきポイント
人材紹介管理システム(エージェント管理機能)の導入効果は、現在の採用運用との相性で大きく変わります。
エージェント数やチーム体制、自動化の必要度、既存ツールとの連携、権限設計や監査要件などを事前に整理しておきましょう。
要件を明確にしておくことで、ATS(採用管理システム)の比較・選定基準がぶれず、導入後のトラブルや無駄な再検討を防げます。
利用しているエージェント数と運用体制を整理する
まずは、現在連携している人材紹介会社(転職エージェント)数や担当体制を棚卸します。
1名で対応している場合と、複数名で分担している場合では、必要となる機能が異なります。
たとえば、複数チームで多くのエージェントとやりとりしている場合、操作ログの記録機能や担当エージェントのタグ管理機能があると、チーム内での分担や引き継ぎがスムーズになります。
実際の運用フローを可視化し、「自社にとって必須な機能は何か」を明確にしておくことが、導入後のギャップを防ぐ第一歩です。
既存の媒体・システムとの連携性を見極める
利用中の求人媒体・面接ツール・カレンダー(Google/Outlook)・労務管理システムと、どの程度スムーズに連携できるかを事前に整理しておきましょう。
連携方式がAPI型かCSV型か、また取り込み項目・更新頻度・エラー発生時の挙動まで明確にしておくと安心です。
さらに、将来的な追加媒体や他部署ツールとの拡張性も選定の重要な判断基準になります。
「今の環境で動くか」だけでなく、「将来的なスケールに耐えられるか」という視点を持つことが大切です。
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メール送信機能の有無も重要な比較ポイント
システム上でエージェント宛てに直接メールを送信できるかも見落とせないポイントです。
製品によっては、ATS内での送信機能がなく、OutlookやGmailなど外部メールソフトから個別送信が必要な場合もあります。
こうした仕様の違いは、日々の対応工数やチーム内共有のしやすさに直結します。
導入前に「どこまでシステム内で完結できるか」を確認しておくことが、運用効率を左右します。
セキュリティと権限設計の柔軟性を確認する
エージェントごとに、閲覧・編集・エクスポート権限を細かく制御できるかは必須項目です。
監査ログ、IP制限、二段階認証、退職者アカウントの一括無効化などの基本要件に加え、案件単位でのアクセス制御や個人情報マスキングの可否まで点検しておくと、コンプライアンス面で安心です。
自動化・通知機能の有無を確認する
人材紹介(転職エージェント)管理機能に限らず、採用運用全体を効率化できる自動化機能があるかも重要です。
たとえば「合否確定→即時通知」「不合格→○日後送信」といった設定が可能なシステムなら、定型業務の手動対応を大幅に削減できます。
さらに、通知チャネル(メール/SMS/Slack・Teams)の対応可否、再送条件・休日判定・テンプレート管理単位まで設計できるATSなら、安定運用と精度の両立が図れます。
採用エージェント管理に関するよくある質問
最後に、エージェント管理に関するよくある質問をまとめます。
エージェントコントロールとは何ですか?
エージェントコントロールとは、企業と人材紹介会社との間で適切な情報提供やコミュニケーションを取り、自社の採用ニーズに合致する候補者を効率的に紹介してもらう運用手法を指します。
そのための仕組みとして、システム上ではアカウント権限制御、案件別アクセス管理、ログ取得・通知機能などが用いられます。
採用管理システムの費用はいくらですか?
採用管理システム(ATS)の費用は、機能範囲や導入規模によって大きく異なります。一般的には月額2万〜5万円の中小企業向けプランから、月額10万円以上の大企業向けプランまで幅広く存在します。
無料プランもありますが、エージェント管理や自動化・分析など高度な機能を使う場合は有料版が主流です。
まとめ
人材紹介会社(エージェント)との情報共有と進捗管理を一元化するには、ATS(採用管理システム)に搭載されたエージェント管理機能を活用するのがおすすめです。
導入によって、メールやExcelに依存した属人的な運用から脱却し、応募数・決定率などのデータを自動で集計・可視化できるようになります。
導入時は、エージェント数や体制、既存ツールとの連携性、権限設計を事前に整理し、自社の運用に最適なシステムを選定することが重要です。
エージェント管理機能の活用は、採用業務の効率化だけでなく、データに基づく戦略的な採用運用への第一歩です。
導入・活用を通じて、スピードと精度を両立した採用体制を実現しましょう。
採用管理システム「RPM」のご紹介
「もっと効率的に、かつ精度の高い採用を進めたい」と考える企業様には採用管理システム「RPM」がおすすめです。
RPMは、エージェント管理機能をはじめとする自動化機能を標準搭載。
人材紹介会社とのやり取りから、応募対応・面接設定・分析までをワンストップで管理できます。
主な特徴
- 400媒体以上の応募データを最短5分で取り込み(※リアルタイム連携にも対応)
- エージェント専用アカウント発行により、候補者推薦や進捗共有を効率化
- サンクスメール自動配信、面接自動予約、前日自動リマインドで来社率を向上
- ステータスや管理項目を柔軟にカスタマイズし、自社の採用フローに最適化
- 媒体別・拠点別・年齢性別など、採用データを多角的に可視化
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