
【わかりやすく解説】エクセルで採用管理表を作成する方法と、注意したいデメリット
採用管理をエクセルで行う方法は、無料テンプレートを使用するか1から作成するかの2パターンです。エクセルは手軽に始められる一方で、設計や運用を誤ると更新漏れや対応遅れにつながりやすい管理方法でもあります。
本記事では、採用管理システム「RPM」を提供する株式会社ゼクウが、エクセルでの採用管理の進め方や管理表の作り方を、図解を交えてわかりやすく解説します。
目次[非表示]
- ・採用管理をエクセルで行う2つの方法
- ・エクセルで管理すべき項目と、他ツールに任せるべき業務
- ・エクセルで採用管理表を作成する方法【わかりやすく解説】
- ・手順1.採用フローを整理する
- ・手順2.管理項目を決める
- ・手順3.ステータス定義を統一する
- ・手順4.応募者一覧シートの構造とレイアウトを設計する
- ・手順5.分析しやすいよう集計シートを作成する
- ・手順6.更新ルール・運用ルールを決める
- ・エクセルの採用管理表を利用するメリット
- ・エクセルの採用管理表を利用するデメリット
- ・エクセルでの採用管理が限界を迎えるパターン
- ・エクセル管理が難しい場合は採用管理システムがおすすめ
- ・エクセルでの採用管理に関してよくある質問
- ・まとめ:エクセルでの採用管理は設計と限界の見極めが重要
採用管理をエクセルで行う2つの方法
採用管理をエクセルで行う方法は、大きく分けて「無料テンプレートを活用する方法」と「自社用の管理表を一から作成する方法」の2つです。

どちらにもメリットはありますが、自社の採用フローや関係者の多さ、管理したい項目によって向き不向きは異なります。
エクセルの無料テンプレートを利用する
無料テンプレートは項目やレイアウトがあらかじめ整っているため、すぐに採用管理を始めたい場合に便利です。特に、応募者情報や選考状況を早急に一覧化したいときは有効でしょう。
ただし、そのままでは自社の採用フローや承認ルールに合わないことも多く、実際には項目追加やステータス名の調整などのカスタマイズが必要になりがちです。
そのため、テンプレートを使う場合でも、管理項目の優先順位や更新ルールといった設計の基本は理解しておくことが重要です。
自社用の採用管理表を一から作成する
自社用の採用管理表を作成する場合、採用フローや関係部署との共有方法に合わせて設計できる点が強みです。
たとえば、拠点ごとの採用、面接日程の管理、媒体別の応募状況など、自社で本当に必要な情報だけを整理しやすくなります。
一方で、項目を増やしすぎると入力負担が重くなり、かえって更新されなくなる恐れもあります。自由度が高い分、誰が見ても分かる構成にすること、運用をシンプルに保つことが重要です。
このあとはエクセルでの採用管理表の作成方法をわかりやすく解説していきます。
エクセルで管理すべき項目と、他ツールに任せるべき業務
エクセルは、応募者情報や選考ステータスなど「一覧で整理できる情報」の管理に向いています。必要な項目を横並びで把握できるため、採用状況の全体像をつかむ用途には有効です。
一方で、項目を増やせば増やすほど管理しやすくなるわけではありません。
時系列で積み重なる情報や、更新頻度が高く粒度の細かい情報は管理が煩雑になりやすく、運用負荷や抜け漏れの原因になります。
- エクセルで管理しやすい項目:応募者氏名、応募日、応募経路、選考ステータス、面接予定日、合否、媒体別応募数など
- エクセルでは管理しにくい項目:応募者ごとの連絡内容、対応履歴、細かい評価コメントなど
エクセルはあくまで、ステータス管理・進捗管理・歩留まり確認に用途を絞って設計しましょう。
採用管理システムを活用すれば、応募者ごとのやり取りや特記事項、社内メモといった情報を1画面に集約できます。対応履歴も自動で保存されるため、トラブル発生時にも原因を特定しやすいです。
応募者対応の抜け漏れや情報集約に課題がある方や、人依存の運用が常態化している企業は、採用管理システムの導入もご検討ください。
エクセルで採用管理表を作成する方法【わかりやすく解説】
エクセルでの採用管理において重要なのは、応募者の進捗を一目で把握でき、複数人で見ても認識がずれないことです。
採用フロー・管理項目・更新ルールを順に整理しながら作ると、現場で使い続けやすい管理表になります。
手順1.採用フローを整理する
まず応募から入社までの流れを実態に沿って整理しましょう。
フローが曖昧なまま管理表を作ると、必要な項目もステータスも定まりません。テンプレートを使用する場合も、自社のフローが曖昧だと無駄な項目の管理が増えたり、重要な項目の漏れが生じたりします。
たとえば下記のように分解すると設計しやすくなります。
- 応募受付
- 書類確認
- 面接設定
- 面接実施
- 合否連絡
- 入社意思確認
この流れが決まると、表に必要な列やステータスが絞られます。採用フローが定まっていない場合は、下記を参考に最低限の流れだけでも確定させましょう。
手順2.管理項目を決める
次に、各応募者ごとに何を記録するかを決めます。
ポイントは「後で使う情報だけ」に絞ることです。最初から列を増やしすぎると入力負担が重くなり、更新されない表になります。基本的には下記を管理できていれば問題ありません。
- 氏名
- 応募日・応募経路
- 希望職種
- 担当者
- 選考ステータス
- 次回対応日
- 面接予定日
- 合否結果
「あると便利」よりも「更新し続けられるか」を基準に絞りましょう。
手順3.ステータス定義を統一する
採用管理表が見づらくなる原因の一つが、ステータス名のばらつきです。
たとえば「面接調整中」「日程調整中」「面接設定中」が混在すると状況を把握しにくく、集計負荷も上がります。
使用するステータスはあらかじめ固定しておきましょう。
- 応募受付
- 書類選考中
- 面接日程調整中(返信待ち)
- 面接日程調整中(人事対応中)
- 面接予定
- 面接実施済(評価待ち)
- 内定
- 辞退
- 不採用
表記を統一すれば、フィルタや並べ替えがしやすくなり、進捗の見落としも減ります。入力規則を使ってプルダウン化すると、運用がさらに安定します。
手順4.応募者一覧シートの構造とレイアウトを設計する
管理表は、誰が見ても必要な情報をすぐ見つけられる並びにします。基本は1応募者1行で、左から右へ自然に読める順に配置します。
見出し行は次のまとまりで並べて固定し、フィルタを設定しておくと確認しやすいです。
- 基本情報:氏名、応募日、応募経路
- 選考情報:職種、担当者、ステータス
- 予定情報:次回対応日、面接日
- 結果情報:合否、入社予定日
また、次の項で解説するように、別タブで各数値が自動集計できるようにしておくと集計・分析が楽になります。
手順5.分析しやすいよう集計シートを作成する
採用管理表は、進捗確認だけでなく「どれくらい採用できているか」「どこで離脱が起こっているか」を把握できて初めて活用できます。
そのため、応募者一覧のシートとは別に、数値を自動集計するシートを作成しておくと分析がスムーズです。進捗シートを「入力用」、集計シートを「確認用」として分けるのが基本です。
集計シートで各数値をまとめて集計
下記の数値を応募者一覧シートから別シートへ取り込みましょう。
- 応募数(期間別・媒体別)
- 面接実施数
- 内定数
- 入社数
- 辞退数
- ステータス別人数(面接調整中、面接予定など)
方法としては、COUNTIFやCOUNTIFS関数を使うのが基本です。たとえば「面接予定の人数」を出す場合は、ステータス列が「面接予定」の行数をカウントします。
単純な件数カウントの場合:=COUNTIF(ステータス列,"面接予定")
複数条件でのカウントの場合:=COUNTIFS(応募日列,">=2024/01/01",ステータス列,"面接予定")
よく見る数値は1つの表にまとめておく
さらに、よく見る数値や重要指標を自動集計しておくと、社内共有や進捗報告の際に便利です。
- 今月の応募数
- 面接率(面接数 ÷ 応募数)
- 内定率(内定数 ÷ 面接数)
応募日が入力されている列をもとに、特定の期間の応募数をカウントする場合はCOUNTIFS関数を使います。
=COUNTIFS(応募日列,">=2024/01/01",応募日列,"<=2024/01/31")
このように「開始日」と「終了日」の条件を指定することで、その期間に該当する応募数を自動で集計できます。同様に、面接率や内定率も数式で自動計算できます。
面接率:=面接数セル / 応募数セル
内定率:=内定数セル / 面接数セル
あらかじめ集計した数値を参照するだけで、自動的に割合も更新されます。管理表を開くだけで状況を把握でき、報告資料の作成もスムーズになります。
手順6.更新ルール・運用ルールを決める
管理表は、作ることより更新し続けることの方が難しいものです。ミスなく運用するために、誰が・いつ・何を更新するかを決めましょう。最低限、次のルールは決めておくと安心です。
- 応募受付後、誰が新規行を追加するか
- 面接設定後、いつ面接日を更新するか
- 合否決定後、誰が結果を反映するか
- 毎日または毎週、誰が未更新を確認するか
特に「次回対応日」と「現在のステータス」は、その都度更新する運用にすると、対応漏れを防ぎやすいです。
「応募が発生したらエクセルに転記し、候補者の対応ステータスを随時更新する」
こうした作業は、担当者の手作業に依存しており、欠勤や休職が発生すると運用が崩れてしまいます。
応募から対応までを自動で管理する方法としては、採用管理システムの導入が挙げられます。
たとえば採用管理システム「RPM」では、システムが下記を自動で対応します。
応募者情報の取り込み
応募者への自動返信
面接日程の予約(予約可能日時を提示し、候補者から予約)
面接前日のリマインド
採用状況も自動で集計されグラフや表で確認でき、歩留まり改善にも役立ちます。より詳しい機能は、下記からご覧ください。
エクセルの採用管理表を利用するメリット
採用管理をエクセルで行う最大のメリットは、特別なシステムを導入しなくても、今ある環境ですぐに管理を始められることです。
コストを抑えてすぐに始められる
エクセルは多くの企業ですでに利用環境が整っているため、新たにシステム費用や初期設定の手間をかけずに採用管理を始められます。
まずは応募者一覧や選考状況を見える化したい、といった段階の企業にとっては、社内稟議なしでも着手しやすい点が大きな利点です。
自社に合わせて柔軟にカスタマイズできる
エクセルは列や項目を自由に追加・削除できるため、自社の採用フローに合わせて管理表を調整しやすいのが特徴です。
たとえば、拠点採用が多い企業なら勤務地の列を加えるなど、必要な情報だけを反映できます。決まった仕様に合わせる必要がない分、現場に合った形で作れます。
小規模・初期フェーズでは運用しやすい
応募者数が多くなく(月間〜20応募程度)、管理に関わる人も限られている段階であれば、エクセルでも十分に運用しやすいでしょう。
採用フローが比較的シンプルな企業であれば、一覧で進捗を確認できるだけでも実務はかなり回しやすくなります。まず管理を整える第一歩としては、取り入れやすい方法です。
エクセルの採用管理表を利用するデメリット
エクセルは手軽に始められますが、応募者数や関係者が増えるほど運用負荷が高まりやすいといった弱点があります。
更新漏れや情報分散が起きやすい
エクセルでは、応募受付、面接設定、合否連絡などのたびに手作業で情報を更新する必要があります。そのため、忙しい日には反映が後回しになりやすく、最新状況が表に残っていないことも少なくありません。
別ファイルやメール、チャットに情報が散らばると、どれが正しい情報か分からなくなりやすい点もデメリットです。
複数人の同時編集や社内共有が難しい
採用管理を人事だけで完結できる企業は多くなく、現場責任者や面接担当者とも情報共有する場面が発生します。
しかし、エクセルは複数人で同時に更新する運用に弱く、上書きや確認漏れが起こりやすいです。共有先が増えるほど、誰がいつ何を更新したのか把握しにくくなる点も課題です。
ヒューマンエラーが起こり得る
エクセルは自由度が高い反面、入力ミスやコピペミス、並べ替え時の行ずれなど、人の手によるミスが起きやすいといった弱点があります。
たとえば応募者の面接日をずれたまま管理してしまうと、その後の連絡や進捗確認にも影響します。関数や集計を使う場合も、設定ミスに気づきにくい点には注意が必要です。
ファイル共有や管理方法によっては情報漏えいのリスクがある
採用管理表には、氏名や連絡先、選考結果などの個人情報が含まれます。
そのため、メール添付での誤送信や、権限設定が不十分な共有フォルダでの運用は大きなリスクになります。
特に、誰でも閲覧できる状態で保管していると、必要のない社員まで情報にアクセスできてしまい、管理体制そのものが問われる可能性があります。
情報の厳格な管理のためには、採用管理システムなどの専用システムを使用するに越したことはありません。社員や拠点ごとに閲覧権限を変更することも可能です。
採用管理システム「RPM」でも、ユーザー・拠点ごとに柔軟に権限を変更できます。人事部で候補者の情報を管理し、現場へは面接評価のコメントのみを依頼するといった運用も可能です。
エクセルでの採用管理が限界を迎えるパターン
エクセルでの採用管理は、一定の規模までは有効に機能しますが、応募数や関係者が増えるにつれて徐々に運用が崩れます。

「管理できているつもりでも実態が追いついていない」状態に陥ると、対応漏れや認識のズレが発生します。たとえば、以下のような状況が見られる場合は、エクセル運用の限界に近づいているサインといえます。
- 応募数の増加により管理が追いつかなくなる
- 複数人での運用により情報のズレが発生する
- 面接調整や連絡履歴の管理が限界を迎える
これらが重なってくると、最新の状況を正しく把握できなくなり、結果として応募者対応の遅れや機会損失につながります。「少し大変になってきた」と感じる段階が、見直しのタイミングです。
エクセル管理が難しい場合は採用管理システムがおすすめ
採用業務に必要な機能がまとまった採用管理システムを活用することで、進捗管理や応募者対応をより安定して進めやすくなります。
採用業務そのものを楽にするというより、運用が崩れにくい状態をつくるための選択肢と捉えるとよいでしょう。
エクセルと採用管理システムの違い
エクセルは、入力・更新・共有を人の手で回す前提の管理方法です。一方、採用管理システムは応募者情報や進捗が自動で更新・共有され、仕組みで管理できる点が大きく異なります。
手作業での管理だった運用から、業務全体を仕組みで回せるのが採用管理システムです。
採用管理システムを導入するメリット
採用管理システムを導入するメリットは、応募者情報や選考状況を一つの画面で把握しやすくなり、更新漏れや共有ミスを減らせることです。具体的には、下記のような点で業務が変わります。
- 応募者情報・進捗が自動で反映される
- ダッシュボードで採用状況を確認できる
- 応募者への連絡を一括送信できる
これにより、管理表の更新や確認にかかっていた時間を減らし、応募者対応や採用判断といった本来の業務に集中しやすくなります。
なお、採用管理システム「RPM」をはじめ、システムにはさまざまな種類があります。自社に合うシステムの選び方やおすすめのシステムは、下記をご参考ください。
エクセルでの採用管理に関してよくある質問
エクセルで採用管理を進めていると、「このやり方で問題ないのか」「どこまでエクセルで対応すべきか」といった疑問が出てきます。実務担当者がつまずきやすい点を中心に整理します。
採用管理表にはどのような項目を入れるべきですか?
最低限入れたいのは、応募者氏名、応募日、応募経路、希望職種、担当者、現在の選考ステータス、次回対応日、面接予定日、合否結果です。
情報は増やすのではなく、毎回更新される項目に絞ることがおすすめです。迷った場合は「進捗確認と対応漏れ防止に必要か」を基準にすると整理しやすいです。
何人・何件くらいからエクセル管理は厳しくなりますか?
明確な基準はありませんが、目安として月20〜30件程度までならエクセルでも運用はできるでしょう。
ただし、拠点数が多い、面接官が複数いる、紹介会社経由の応募が多いといった場合は、それより少ない件数でも負担が増えます。応募数そのものより、同時進行している選考数の多さが限界を左右します。
エクセルで複数人が採用管理する場合、どのように運用すればよいですか?
複数人で使う場合は、誰がどのタイミングで何を更新するかを決めておきましょう。あわせて、ステータス名を統一し、更新が必要な項目を絞ることで、認識のズレを防ぎやすくなります。
また、Google スプレッドシートであれば複数人でのリアルタイム編集も可能です。
まとめ:エクセルでの採用管理は設計と限界の見極めが重要
- エクセルは低コストかつ柔軟に始められるが、運用は人の手に依存しやすい
- 採用フロー・管理項目・ステータス・運用ルールを整理することで、実務で使える管理表が作れる
- 応募数増加や複数人運用で限界が見えた場合は、採用管理システムの導入がおすすめ
エクセルでの採用管理は、小規模な採用や初期フェーズでは有効な手段です。ただし、管理項目が多すぎる場合や、運用ルールが曖昧なまま進めると、更新漏れや情報のズレが発生しやすくなります。
まずはシンプルな設計で運用を安定させることが重要です。そのうえで、運用負荷が高まってきた場合は、仕組み自体の見直しも視野に入れましょう。
▼RPMの特徴・強みをまとめたパンフレットは以下からダウンロードいただけます。







